◎泡は川幅の狭い地点や段差のある場所などで乱流が生じた際に発生する。
コロンビアのモスケラ市を流れる川はひどい悪臭を放ち、泡立っている。
それらは風に乗って空を飛び、しばしば道路や民家に流出し、住民を驚かせている。
モスケラ市ロス・プエンテス地区の住民によると、泡は汚く、臭く、触るとかゆくなるため、近づかない方がよいという。
環境保護当局は工業地帯の排水と家庭用洗剤が川を汚し、臭い泡を発生させているとして、対策強化に乗り出している。
地元メディアによると、首都ボゴタの中心部の下水設備は比較的整備されているが、郊外はほとんど垂れ流し状態で、それらは主に川に流されるという。
工業地帯の排水もほぼ垂れ流し状態と伝えられている。
ロス・プエンテス地区に40年住んでいるというゴンサロ氏はAP通信の取材に対し、「この地区の子供たちは呼吸器障害に悩まされている」と語った。「川は何年も前からこのような状態です。泡は人間だけでなく、動物にも影響を与えていると思います」
アンデス大学の環境水理学専門家であるアレハンドロ教授によると、泡は川幅の狭い地点や段差のある場所などで乱流が生じた際に発生するという。
アレハンドロ教授はAP通信の取材に対し、「ボゴタ川を含む他の河川も汚染されており、制御しなければ公衆衛生上の危機に発展しかねない」と警告した。
モスケラ市の郊外にある環境研究所によると、政府はロス・プエンテス地区の汚染問題に対処するため、水処理プラントを設置したという。