コロンビア南部で爆弾テロ、4人死亡、左翼ゲリラの犯行か

軍と警察の報道官は声明で、コロンビア革命軍(FARC)から分離した左翼ゲリラ「FARC-EMC」の犯行と非難した。
2025年6月10日/コロンビア、西部カリ、爆弾が爆発した現場(AP通信)

コロンビア南西部カウカ州の警察署近くで爆弾が爆発し、少なくとも4人が死亡した。軍が10日、明らかにした。

軍と警察の報道官は声明で、コロンビア革命軍(FARC)から分離した左翼ゲリラ「FARC-EMC」の犯行と非難した。

地元テレビ局は当局者の話しとして、「FARC-EMCのゲリラ兵が警察署の近くに駐車していた車やバイクに爆弾を仕掛けた」と報じている。

FARC-EMCは声明を出していない。

FARC-EMCは2016年に中央政府と和平協定を結んだFARCの分離組織。この協定に反対する勢力が結成した。

FARC-EMCはFARCの元現地指揮官が率い、戦闘員数は約3500人と推定されている。FARCの戦闘員1万4000人以上が2016年の和平協定で武器を置いた。

ペトロ(Gustavo Petro)大統領は2022年末、同国最大の左翼ゲリラ「民族解放軍(ELN)」との和平交渉が順調に進んでいることを受け、他の組織への攻撃も停止するよう命じた。

しかし、内戦終結に向けた交渉は今のところ成果を上げておらず、各地で市民への攻撃が相次ぎ、麻薬カルテルが勢力を強める事態となっている。

FARC-EMCと政府の和平交渉は昨年、先住民族に対する同組織の攻撃を受け破綻した。

政府は現在、FARCの派閥のひとつである左翼ゲリラ「FARC-EP」との和平交渉を進めている。

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