コロンビア上院議員暗殺事件、左翼ゲリラのメンバー7人に逮捕状
標的となったのはミゲル・ウリベ上院議員。25年6月7日に首都ボゴタで選挙運動中の公園で銃撃され、頭部に重傷を負い、2カ月後に亡くなった。
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コロンビア当局は24日、2025年6月に発生した議会議員暗殺事件に関与したとして、左翼ゲリラ組織「セグンダ・マルケタリア(Segunda Marquetalia)」のメンバー7人に対する逮捕状を発行したと発表した。捜査を主導しているのは検事総長、民主主義と法の支配を守る上で重要な一歩だと強調された。
標的となったのはミゲル・ウリベ(Miguel Uribe)上院議員。25年6月7日に首都ボゴタで選挙運動中の公園で銃撃され、頭部に重傷を負い、2カ月後に亡くなった。コロンビアで政治家が選挙運動中に暗殺されたのは30年ぶりであった。
検事総長によると、ウリベ氏暗殺は「組織的な作戦」の一環として計画され、都市部の犯罪ギャングが雇われて実行されたとのこと。犯行計画は、2016年に政府と和平合意を結んだ左翼ゲリラ「コロンビア革命軍(FARC)」の派閥のひとつであるセグンダ・マルケタリアのケンドリ・テレス(Kendry Téllez)が立案したとされ、銃撃自体は地元のギャングに雇われた15歳の少年が実行した。
捜査の中心人物となったのはセグンダ・マルケタリアの創設者で、かつてFARCの幹部として和平交渉に参加していたルチアーノ・マリン(Luciano Marín Arango、通称イバン・マルケス)である。マルケスは2016年の和平合意後に離反し、2018年に武装闘争に復帰、2024年まで中央政府との和平交渉の場にも立っていた。その後グループ内の対立から交渉は決裂し、武装闘争が再び激化していた。
今回発行された逮捕状は、計画段階での主導役や実行支援者を含む7人を対象とし、ウリベ氏の殺害を共謀・実行したとされる容疑に問うものである。政府はマルケスを含む一部容疑者の所在について、隣国ベネズエラ内に潜伏している可能性があると見ている。これに先立ち当局は、マルケスの逮捕につながる情報に対し約130万ドルの報奨金を設定し、ほかの関係者についても情報提供に対する報奨金を提示している。
ウリベ氏は25年6月7日、ボゴタ市内の公園で選挙活動中に15歳少年に拳銃で数発撃たれ、重傷を負った。少年は現行犯逮捕され、病院で治療を受けた後に裁判にかけられたが、組織的な背後関係については捜査が続いていた。ウリベ氏は治療の末に容体が悪化し、同年8月に亡くなった。
ウリベ氏の暗殺は治安改善が期待されていたコロンビアにおいて、政治的暴力が依然として深刻である実態を浮き彫りにした。FARCとの2016年の和平合意以降、一部勢力の離反によって左翼ゲリラや麻薬カルテルが再び活動を活発化させ、国家の安全保障や法秩序への挑戦が続いている。
コロンビアでは2026年5月に大統領選挙が予定されており、ウリベ氏の死は選挙戦の最中に起きた最大級の事件として国内外の注目を集めた。このため政府は治安の引き締めと選挙の公平性確保を訴え、ゲリラや犯罪組織の影響排除に向けた強力な対策を打ち出す姿勢を示している。
関係者の証言は今後も更新される見込みで、コロンビア社会がこの事件をどのように受け止め、政治的暴力との戦いにどう対応するかが重要な課題となっている。
