コロンビアの左翼ゲリラリーダーが結集呼びかけ、米国に対抗
これらゲリラ勢力の総員は推定で1万1000人以上に上るとされ、主な収益源となっているのは薬物取引と違法な金鉱採掘である。
から分離した左翼ゲリラFARC-EPの戦闘員(Getty-Images).jpg)
コロンビアで最も大きな旧ゲリラ勢力「コロンビア革命軍(FARC)」の残存派閥を率いる指導者が9日、米国の地域介入主義に対抗するためにゲリラ勢力の結集を呼びかけた。これはベネズエラでの米軍介入とマドゥロ(Nicolas Maduro)大統領の拘束を受けての発言である。
結集を呼びかけたのは、FARC離反派の最大派閥を率いるネストル・グレゴリオ・ベラ(Nestor Gregorio Vera)で、カモフラージュ服を着て重武装した数名の兵士と共に声明を出した。ベラは声明の中で、米国の介入主義の影がこの地域に覆いかぶさっていると述べ、対外的影響力に対して「違いを脇に置くべきだ」と強調した。
ベラの呼びかけは、コロンビア政府と米国の関係が緊張する中で出された。コロンビアのペトロ(Gustavo Petro)大統領は左翼ゲリラの元兵士で、長年にわたる内戦を終結させるために和平交渉を推進している。
ペトロ氏は今回の米国によるベネズエラでの軍事行動を受け、トランプ(Donald Trump)大統領とワシントンDCで会談する予定と伝えられている。トランプ氏はこれに先立ち、コロンビアに対して軍事行動を辞さないとの姿勢を見せ、両国間の外交的摩擦が続いている。
ベラは声明の中で、ゲリラ組織間の連帯が不可欠であると訴えた。ターゲットとして言及したのは、主要なゲリラ組織である「民族解放軍(ELN)」などだ。ベラはこれらゲリラに対し、「大祖国の敵を押し返す偉大な反乱同盟を築こう」と呼びかけた。
これらゲリラ勢力の総員は推定で1万1000人以上に上るとされ、主な収益源となっているのは薬物取引と違法な金鉱採掘である。コロンビア政府高官は、ベラの結集呼びかけは自身が軍や治安部隊から追われる立場にあることから、自らの保身を図る意図もあるとの見方を示している。
コロンビア政府は2016年にFARCとの和平合意を成立させて武装闘争を終結させたものの、和平に同意しなかった離反組織やELNとの間での衝突が続いてきた。こうした中での今回の結集呼びかけは、地域の治安情勢にさらなる不安定要因をもたらす可能性があり、特に米国の対外政策や地域の政治情勢と絡み合う形で注目を集めている。
