コロンビア政府、エクアドルのパイプライン料金値上げを非難、貿易戦争激化
コロンビア政府はこれまで両国間のエネルギー取引や貿易関係を重視してきたが、エクアドル側の対応により関係が悪化している。
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コロンビア政府は27日、隣国エクアドルがコロンビア産原油の輸送手数料を大幅に引き上げたことを非難した。
エクアドル政府は同日、トランス・エクアドル石油パイプライン(SOTE)を利用するコロンビア企業に対する運搬費用を従来の1バレル当たり3ドルから30ドルに引き上げると発表した。これは900%に相当する大幅な値上げで、コロンビアの国営石油会社が1日あたり1万2000バレル以上の原油を同パイプラインで輸送していることから、同社や関連企業への打撃が懸念されている。
コロンビア大統領府の報道官はX(旧ツイッター)に声明を投稿。この措置について「コロンビア国民への新たな攻撃」と非難し、エクアドル政府が一方的かつ恣意的に料金を引き上げたと主張した。コロンビア政府はこれまで両国間のエネルギー取引や貿易関係を重視してきたが、エクアドル側の対応により関係が悪化している。
今回の問題は、貿易摩擦がエスカレートしている中で発生した。事の発端はエクアドルのノボア(Daniel Noboa)大統領が1月上旬にコロンビア産品に対して30%の輸入関税を課すと発表したことにある。ノボア氏は関税導入の理由として、両国が共有する国境地帯での麻薬カルテルの取り締まりや違法採掘対策に関してコロンビアが十分な協力を示していないと非難した。エクアドルでは治安悪化に伴い殺人率が記録的な高水準で推移し、政府は安全保障対策を強化する姿勢を示している。
これに対しコロンビア政府はノボア氏の主張を不当と非難し、自国でもコカイン押収量が過去最高水準に達していると反論した。また、コロンビアはエクアドルの輸入関税に対抗して同率の30%関税をエクアドル産品に課す措置を発表し、貿易関係の緊張が高まっている。両国間の昨年の貿易額は約23億米ドルで、コロンビアからエクアドルへの輸出額が約17億ドルに上った。
さらに、対立はエネルギー面にも及んでいる。コロンビアは2月1日からエクアドルへの電力販売を停止すると通知。これが今回のパイプライン手数料引き上げの要因となった側面もある。エクアドルは主に水力発電に依存しており、2024年の干ばつによる大規模停電の影響が残る中でコロンビアからの電力供給に頼ってきたため、電力停止は国内経済や社会生活への影響も懸念されている。
今回の一連の政策転換について、両国とも外交的解決の余地を残しつつも、現時点で交渉が進展したとの公式発表はなく、地域経済や企業活動への影響が拡大する可能性が指摘されている。エネルギーや貿易関係における対立が長期化すれば、南米諸国間の協力関係にも波紋を広げかねないとの懸念が広がっている。
