◎闘牛はスペイン植民地時代から行われてきた。
コロンビアのペトロ(Gustavo Petro)大統領が22日、闘牛(人対牛)を禁止する法案に署名した。
ペトロ氏は何百人もの動物愛護活動家が見守る中、首都ボゴタの闘牛場で法案に署名。「エンターテイメントのために生きとし生けるものを殺すような文化を認めることはできない」と述べた。
またペトロ氏は「このような文化が人間を殺すエンターテイメント、剣闘に発展するのだ」と主張した。
闘牛禁止法案は数ヶ月にわたる激しい議論の末、5月に議会で採択された。
これは2027年までに全国で闘牛を完全に禁止するよう政府に求め、十数か所の闘牛場を文化的・スポーツ的な場に変えるよう命じるものである。
闘牛はスペイン植民地時代から行われてきた。しかし、動物愛護に対する考え方の変化とともに、闘牛の人気は近年低下している。
コロンビアの闘牛愛好家たちは法案が少数民族の文化遺産を表現する権利を侵害していると主張している。
また愛好家たちは闘牛で生計を立てている人々、例えばマタドール、プロモーター、商人、牛を専門に飼育している牧場主などの生活を脅かしていると非難している。
現在、人対牛の闘牛を許可している国は7カ国( スペイン、フランス、ポルトガル、メキシコ、ベネズエラ、エクアドル、ペルー)のみである。しかし、これらの国のいくつかの自治体や地域政府も闘牛禁止令を出している。