◎この組織は移民に1人1万ドルの旅費を請求していた。
ブラジル連邦警察は10月31日、米国への移民密航を主導した疑いで6つの州で活動する犯罪組織の拠点を家宅捜索したと明らかにした。
それによると、この組織はバングラデシュとネパールの移民をサンパウロ国際空港経由で密航させ、ブラジル北部から車やトラックで隣国に送った疑いが持たれている。
移民たちはそこから複数の国を経由してメキシコ南部まで移動し、米国を目指しているという。
警察によると、この組織は移民に1人1万ドルの旅費を請求していた。
組織は移民たちの書類を偽造し、難民として一時的な居住を申請することでブラジルに入国させていたという。
一部の移民はサンパウロ国際空港で乗り継ぎ便を購入し、他の目的地に向かったとのこと。警察によると、サンパウロで組織の助けを借りる移民は全体の8割。
政府は8月、東南アジアの外国人の入国を制限し始めた。ブラジルに滞在し、そこから米国やカナダに移住するためにはビザが必要だ。
警察は31日の声明で、「組織の幹部とみられる男を含む7人を逮捕し、北部および南東部の計6州で35件の捜索・押収令状を執行した」と明らかにした。