◎ポルトアレグレの人口は約130万人。ブラジル南部で2番目に大きな都市である。
対話型AI「チャットGPT」を開発した米オープンAIのロゴ(Getty Images)

ブラジル・リオグランデドスル州ポルトアレグレで人工知能(AI)が起草した条例が施行された。現地メディアが11月30日に報じた。

それによると、この条例は10月の会期で可決されたという。

米オープンAIが開発した対話型AI「チャットGPT」でこの条例を起草したとカミングアウトしたロザリオ(Ramiro Rosário)議員はAP通信の取材に対し、「チャットGPTは水道メーターが盗まれた場合の交換費用を納税者に請求しないようにする条例案を起草した」と語った。

またロザリオ氏は「チャットGPTが起草した文書を何ひとつ訂正することなく同僚議員35人に提出し、彼らはそれに手を加えなかった」と述べた。

ロザリオ氏は今週放送されたラジオインタビューでこの問題をカミングアウトし、ブラジル国民に衝撃を与えた。

一部のSNSユーザーはこれを「アルトマン条例」と呼び、深刻な懸念を表明している。

ロザリオ氏はAPに、「もし私が事前にこのことを明らかにしていたら、条例案は採決されることなく、破り捨てられていたでしょう」と語った。

州議会はこの条例案を全会一致で可決。今月23日に施行した。

ロザリオ氏はこう述べている。「AIが書いたという理由だけで採決されないのはおかしい。中身に問題がなければ、良しとすべきです...」

ポルトアレグレの人口は約130万人。ブラジル南部で2番目に大きな都市である。

同市議会議長は地元ラジオ局のインタビューで、「ロザリオ議員がソーシャルメディアでこの成果を自慢するまで、チャットGPTが起草したとは知らなかった」と語った。

また議長は「この条例を廃止する可能性があるか」という質問に対し、「危険な前例として扱うべきだが、人間がその内容をチェックしたのであれば問題ないと思う」と述べた。

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