◎この旅客機は南部パラナ州からサンパウロ州に向かう途中、9日の現地時間13時28分頃に墜落。乗客58人と乗組員4人全員が死亡した。
ブラジルの捜査当局は10日、南東部サンパウロ州の住宅地に墜落した旅客機の犠牲者を捜索し、事故の原因究明に当たった。
この旅客機は南部パラナ州からサンパウロ州に向かう途中、9日の現地時間13時28分頃に墜落。乗客58人と乗組員4人全員が死亡した。
同機を運航するボエパス航空は58人としていた乗客の数を57人に訂正。10日早朝、その数を58人に再訂正した。
TVグローボは関係者の話しとして、「ブラジルの身分証明書を持っていた3人の乗客はベネズエラの証明書も持っていた」と伝えている。
乗客の大半はブラジル人とみられる。
サンパウロ州政府は10日の声明で、「本日午後の時点で50人の遺体を収容し、科学捜査研究所がうち2人の身元を確認した」と明らかにした。
地元メディアによると、旅客機の残骸の一部は地面に深くめり込んでおり、これを回収するために大型のウインチが投入されたという。
航空機の位置を追跡するフライトレーダー24によると、同便は高度1万7000フィートを飛行中、急降下し始め、螺旋状に落下、地面に激突した。
地元メディアは地上にいた住民少なくとも1人が負傷したと伝えていたが、その後、警察などの声明を引用し、ケガをした人はいなかったと報じた。
現場で犠牲者の捜索に当たる消防の責任者は記者団に対し、「証拠をひとつでも多く集め、全員の身元を特定し、遺骨を遺族に届けるために全力を尽くす」と語った。
当局は9日遅くに遺体を死体安置所に移す作業を開始。遺族に対し、身元確認に役立つ書類、髪の毛、医療記録などを持参してほしいと呼びかけた。
TVグローボが報じた映像には旅客機が螺旋状に急降下し、爆発音の後、大きな火球が発生する様子が映っていた。
ブラジル空軍は10日、同機のブラックボックスが首都ブラジリアの分析機関に送られたと発表。結果は30日以内に公表される見通し。
ブラジル当局は土曜日、前日にサンパウロ州で発生した飛行機墜落事故の原因究明にあたった。