アズール・ブラジル航空が再建プロセス開始、米連邦破産法11条申請
アズールの純負債は25年第1四半期末時点で前年同期比50%増の313億5000万レアル(約8040億円)に急増。レバレッジ比率(負債比率)は前年の3.7から5.2に上昇していた。
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ブラジルの航空会社アズール・ブラジル航空は30日、2026年初頭に米連邦破産法11条手続きから脱却する方針であると明らかにした。
同社は今週初めに11条を申請した。
同社のカンポス(Fabio Campos)副社長は記者会見で地元のゴル航空との事業統合計画について問われ、「弊社は現在、財務再建プロセスに焦点を当てている」と答え、統合計画には言及しなかった。
ゴルとアズールは今年1月にブラジルでの事業統合を目的とする覚書を締結したと発表していた。
カンポス氏は「ゴルとの覚書は弊社の優先事項ではないものの、依然として有効である」と指摘した。
アズールは11条の最初の審理を完了。裁判所は同社が16億ドルの債務者保有融資から2億5000万ドルにアクセスする承認を与えた。
これと他の司法承認と継続的な事業から得られる収入を組み合わせることで、同社は業務を継続しながら再建を目指す。
近年破産手続きを行った中南米の航空会社はメキシコ航空大手アエロメヒコ、コロンビアのアビアンカ航空、ブラジルのGOL航空と中南米最大の航空会社であるラタム航空。アズールがこれに続いた。
アズールは昨年、約20%の株式と引き換えに5億5000万ドルの負債を帳消しにする契約を債券保有者と結んだ。
アズールの純負債は25年第1四半期末時点で前年同期比50%増の313億5000万レアル(約8040億円)に急増。レバレッジ比率(負債比率)は前年の3.7から5.2に上昇していた。