ブラジル・リオでLGBTプライドパレード、ボルソナロ前大統領の逮捕に歓喜

ブラジル・リオデジャネイロで23日、LGBTQ＋（性的少数者）によるプライドパレードが行われ、数千人が市内を練り歩いた。

参加者たちは反LGBTを推進するボルソナロ（Jair Bolsonaro）前大統領が逮捕されたことを歓迎。「さよならボルソナロ」「刑務所にGO！」などと書かれたプラカードを掲げる人もいた。

連邦警察は22日未明、禁固刑を回避するために逃亡を企てたとして、ボルソナロ氏を逮捕。捜査官が同氏の自宅に突入し、身柄を確保した。

ある人権団体はトラックの上から群衆に向けて演説。「彼は刑務所だ！」「ボルソナロを追い出せ！」と叫び、虹色の衣装をまとった参加者たちから歓声が上がった。

ボルソナロ氏は公の場で反LGBT（性的マイノリティ）的な発言や姿勢を一貫して示してきた。

在任中には、すべての教科書からLGBTやフェミニズムに関する記述を削除する方針を示した。さらに、最高裁が反LGBT行為を犯罪とみなす判断を下した際、「完全な誤りだ」と強く批判した。

パレードに参加した女性はAP通信の取材に対し、「とても満足している。本当に幸せた」と語った。

5人の判事で構成される最高裁のパネルは9月、4人がボルソナロ氏の有罪を支持。禁固27年3ヵ月の実刑判決を言い渡した。

最高裁は今月初めに控訴請求を全会一致で棄却したが、近日中に新たな審理が行われる見込みである。

ボルソナロ氏は最高裁の命令に違反したとして、8月以降自宅軟禁下に置かれていた。刑期はまだ確定していない。