ブラジル、TikTokデータセンター建設へ 北東部セアラ州
近年、世界中でデータセンターの建設競争が激化している。
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ブラジルでティックトック(TikTok)のデータセンター新設工事が6カ月以内に始まる予定だ。現地メディアが10日に報じた。
それによると、このプロジェクトは約500億レアル(約1.35兆円)の投資をもたらすと見込まれている。
シルベイラ(Alexandre Silveira)鉱山エネルギー相は声明で「6カ月後、ティックトックのデータセンターを収容するための建設工事が始まる」と述べた。
このデータセンターは北東部セアラ州に建設される予定。
ロイター通信は情報筋の話しとして、「このデータセンターを含む複合施設はセアラ州の港に建設される計画で、バイトダンスと風力発電事業者の共同事業になる」と伝えている。
シルベイラ氏は声明の中で、「再生可能エネルギーの拡大が進み、ブラジルにはデータセンター投資を誘致する潜在力がある」と指摘。さらに、ルラ(Luiz Inácio Lula da Silva)大統領が先月署名した大統領令を強調し、連邦税の免除を通じてこうしたプロジェクトを国内に呼び込む方針を示した。
ルラ氏は先月、関連機器の一部を連邦税から免除することで、データセンターを誘致する大統領令と、デジタル競争を規制する法案に署名した。
近年、世界中でデータセンターの建設競争が激化している。その背景には、クラウドサービスやAIの急速な普及、動画配信やSNSを中心とした膨大なデータ流通の拡大、そして国家安全保障や経済戦略上の理由が絡み合っている。
単に「データを保存する倉庫」としてではなく、データセンターは21世紀のインフラ基盤そのものとして位置づけられ、国家や企業がその主導権を握ろうと競い合っているのが実態だ。