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ブラジル小売コーヒー価格、トランプ関税の影響で急騰する可能性

生豆価格は米ニューヨークのインターコンチネンタル取引所(ICE)での上昇を背景に7月の安値から回復した。
ブラジル産コーヒー豆(ロイター通信)

ブラジルにおけるコーヒーの小売価格は25日時点で平均12%下落しているものの、ブラジル国内の焙煎業者における生豆のコスト急騰により、価格が反転する可能性がある。ブラジルコーヒー産業協会(ABIC)が25日、明らかにした。

生豆価格は米ニューヨークのインターコンチネンタル取引所(ICE)での上昇を背景に7月の安値から回復した。

これはトランプ関税やブラジルの霜害など、複数の要因が影響したものである。

ICEにおけるアラビカ種コーヒーの先物価格は8月に入って約35%急騰。25日に1ポンドあたり約3.80ドルで取引された。

この急騰はブラジルの国内市場にも波及。ABICのデータによると、生豆価格は7月から8月にかけて25%上昇し、60キログラム袋あたり2191レアルとなっている。

ABICは声明で、「消費者への価格転嫁はまだ出ていないが、市場がさらに上昇したり、現在の水準を維持したりすれば、店頭価格の上昇は避けられない」と述べた。

ブラジルは世界最大のコーヒー生産国兼輸出国、米国に次ぐ第2位の消費国である。

世界で最も多くコーヒーを消費している米国の消費量の約3分の1はブラジル産。50%のトランプ関税がこの価格を押し上げると予想されている。

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