ブラジル中央銀行が利上げ一時停止、長期的な据え置きを示唆

市場はいつ利下げが開始されるかに注目している。
ブラジル、首都ブラジリア(ロイター通信)

ブラジル中央銀行が7月30日、政策金利を据え置いた。

これは7回連続の利上げを経て、市場の予想通り積極的な引き締めサイクルを一時停止したものであり、トランプ関税が政策当局者の警戒感を高めていることを示している。

中銀は24年9月から引き締めを開始。7月までに政策金利を4.50%引き上げて15.00%に設定した。

これは2006年7月以来の水準である。

市場はいつ利下げが開始されるかに注目している。

しかし、中銀は慎重な姿勢を維持し、同日米連邦準備制度理事会(FRB)が政治的圧力にもかかわらず金利を据え置いたのと同じタイミングでその議論から距離を置こうとした。

ガリポロ(Gabriel Galipolo)総裁は声明で、利上げサイクルを一時停止し、「未確定の累積的影響を検証し、その後、現在の金利水準を長期にわたって維持した場合、物価目標への収束を確保するのに十分かどうかを評価する」と述べた。

25年7月前半の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で5.30%増、6月は5.27%であった。中銀のインフレ目標値は3%±1.5ポイントである。

トランプ(Donald Trump)大統領は盟友のボルソナロ氏が「魔女狩り裁判」にかけられているとして、8月1日からブラジル産の輸入品に50%の関税を課すと表明。この裁判を打ち切るよう要求している。

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