▽アナリストは通貨安が輸入コストを押し上げ、早ければ1月から2月にもインフレを悪化させる可能性があると指摘している。
ブラジル連邦議会のモッタ(Hugo Motta)下院議長は4日、TVグローボのインタビューで、「下院は国の財政安定に向けた取り組みに焦点を当てる」と語った。
1日に下院議長に選出されたモッタ氏は同国の経済について、高齢化、インフレ、その他経済不安など、複数の問題に直面していると強調した。
またモッタ氏は政府に対し、「経済が危機的状況にあることを認識する必要があり、支出をコントロールせずに歳入を増やす戦略は機能しないし、議会も支持しない」と指摘した。
さらに、「ブラジルの経済に関する数字は実に憂慮すべきものであり、このことが市民生活に深刻な結果をもたらしかねないことを理解すべきだ」と述べた。
ルラ(Luiz Inácio Lula da Silva)大統領は昨年末、歳出削減策を議会に提出したが、市場はこの対策を不十分と判断。レアル売りに発展した。
レアルは今年に入って値を戻し、3日に「1ドル=5.75レアル」まで回復した。
アナリストは通貨安が輸入コストを押し上げ、早ければ1月から2月にもインフレを悪化させる可能性があると指摘している。