◎ベネズエラ大統領選は7月28日に行われる。
ブラジルのルラ大統領(左)とベネズエラのマドゥロ大統領(Getty Images)

ブラジルのルラ(Luiz Inácio Lula da Silva)大統領は22日、ベネズエラマドゥロ(Nicolas Maduro)大統領に対し、週末に予定されている大統領選の結果を尊重するよう要請した。

ブラジルはこの選挙に元外相率いる監視団を派遣する予定だ。

ルラ氏は記者会見で、「マドゥロはこの選挙がベネズエラが正常な状態に戻る唯一のチャンスだと知っている」と語った。

またルラ氏は「民主的な選挙プロセスを尊重することが重要だ」と強調した。

大統領選は7月28日に行われる。

マドゥロ氏は野党連合の指導者マチャド(María Corina Machado)元議員の後任に選ばれた元外交官のゴンザレス(Edmundo González)氏の挑戦を受ける。

チャベス(Hugo Chávez)前大統領の時代から20年以上に渡ってベネズエラを支配してきた政府与党は崖っぷちに追い詰められているように見える。

2018年の大統領選は主要な野党候補が出馬を禁じられたため、見せかけの選挙とみなされている。

ルラ氏は記者団に対し、「マドゥロはベネズエラの成長を取り戻し、ベネズエラを去った人々が戻ってきて、経済成長状態を確立することに貢献したいのであれば、選挙結果を尊重する必要がある」は語った。

またルラ氏は「マドゥロが選挙の結果次第で流血沙汰もあり得ると発言したことで、怖くなった」と述べた。「いいですか。負けたら家に帰るのです。帰って次の選挙に備えなさい...」

ベネズエラではこの数週間、政府与党が選挙後の暴力に言及。野党連合は与党が選挙結果を捏造した場合、暴力的なデモで反撃すると主張している。

マドゥロ氏は最近の選挙集会で、「ベネズエラの運命は我々にかかっている」と述べた。

またマドゥロ氏は「大虐殺やファシスト主導の内戦を避けたいのであれば、我々に投票するしかない」と警告した。

ベネズエラの経済は米国の厳しい経済制裁で急速に悪化。GDPはマドゥロ氏が就任した2013年以降、右肩下がりとなり、2021年には10年前の2割以下に落ち込んだ。

その結果、数百万人が国外に逃亡。その多くが米国への移住を夢見て、南部国境を目指している。

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