ブラジル大統領がトランプ関税に反対「民主主義と主権は交渉に含まれない」
ルラ氏はニューヨーク・タイムズ紙への寄稿で、「ブラジル政府は相互利益をもたらすあらゆる交渉に応じる用意がある」と述べた。
とトランプ米大統領(Getty-Images/AFP通信).jpg)
ブラジルのルラ(Luiz Inácio Lula da Silva)大統領は14日、トランプ米政権による50%関税に反対し、「政治的かつ非論理的である」と批判した。
ルラ氏はニューヨーク・タイムズ紙への寄稿で、「ブラジル政府は相互利益をもたらすあらゆる交渉に応じる用意がある」と述べた。
またルラ氏は「ブラジルの民主主義と主権は交渉に含まれない」と強調した。
トランプ(Donald Trump)大統領はブラジルの盟友であるボルソナロ(Jair Bolsonaro)前大統領が「魔女狩り裁判」にかけられているとして、この裁判を打ち切るよう要求。ブラジルの関税率を50%に引き上げ、最高裁のジモラエス(Alexandre de Moraes)判事に制裁を科し、その他政府関係者のビザを取り消した。
両国の緊張が高まる中、5人の判事で構成されるブラジル最高裁のパネルは11日、4人がボルソナロ氏の有罪を支持。禁固27年3ヵ月の実刑判決を言い渡した。
ルラ氏はこの裁判を公正・公平な手続きに基づくものと強調。最高裁の「歴史的な判決」を誇りに思うと述べた。「(判決は)数ヶ月にわたる捜査の結果、私、副大統領、そして最高裁判事の暗殺計画が明らかになったのです...」
トランプ氏はこの判決に不満を表明。ルビオ(Maro Rubio)米国務長官はX(旧ツイッター)への投稿で「米政府はこの魔女狩りに相応の対応を取る」と警告し、追加制裁を示唆した。
米国の24年の対ブラジル貿易黒字額は約293億ドルであった。
24年の米国のブラジルとのモノ・サービス貿易総額(輸出+輸入)は約1274億ドル。
輸出が約784億ドル、輸入が約490億ドル。
23年は約227億ドルの黒字であった。