ブラジル、SNS規制法案国会に提出へ、偽情報やヘイトクライムに対処
ルラ政権はX(旧ツイッター)を含む一部のSNSで偽情報やヘイトクライムが蔓延しているとして、国内のルールを強化する方針を示していた。
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ブラジルのルラ(Luiz Inácio Lula da Silva)大統領は12日、国内のソーシャルメディアプラットフォームを規制する準備が完了し、議会に法案を提出する予定であると明らかにした。
ルラ氏は地元メディアのインタビューで、「この法案は閣議決定の後、議会に提出する」と述べたが、詳細は明らかにしなかった。
ルラ政権はX(旧ツイッター)を含む一部のSNSで偽情報やヘイトクライムが蔓延しているとして、国内のルールを強化する方針を示していた。
最高裁判所は3月、米国のオンライン動画共有プラットフォーム「ランブル」の国内利用を禁じるというジモラエス(Alexandre de Moraes)判事の決定を支持した。
ランブルは右派に人気の動画プラットフォーム。ブラジル最高裁はヘイトスピーチと虚偽の情報を広めた疑いで本国で捜査を受けているブラジル人ユーザーのアカウントをブロックするよう命じている。
ジモラエス氏はランブルに対し、法定代理人を指名し、未決の罰金の支払いを含むその他命令に従うよう命じた。通信当局はこの決定を受け、ランブルを遮断した。
トランプ(Donald Trump)米大統領の新興メディア企業「トランプ・メディア&テクノロジー・グループ(TMTG)」とランブルはその後、ブラジル最高裁の命令差し止めを求める訴状を米国の裁判所に提出した。
ブラジル最高裁は昨年、ヘイトスピーチ規制に関する命令に従わなかったことに加え、法律で義務付けられている法定代理人の選出を怠ったとして、1カ月以上にわたってX(旧ツイッター)をブロックした。
ルラ氏はインタビューの中で、「将来的にトランプ氏と会談し、国家元首として文明的な方法で話し合えることを希望している」と語った。
またルラ氏は「トランプ氏にブラジルで今年11月に開催されるCOP30の招待状を送った」と明らかにした。
トランプ氏は盟友のボルソナロ(Jair Bolsonaro)前大統領が「魔女狩り裁判」にかけられているとして、この裁判を打ち切るよう要求。ブラジル産の輸入品に50%の関税を課した。ただし、多くの例外が適用される。