ブラジル産卵の米国向け輸出300%急増=ABPA

米国では昨年10月頃から鳥インフルが大流行し、数千万羽の養鶏が殺処分され、卵不足が続いている。
ブラジルの養鶏場(Bloomberg)

ブラジル動物性タンパク質協会(ABPA)は11日、生卵や加工品を含む先月の卵輸出が前年同月比で305%近く加し、5259トンに達したと明らかにした。

それにによると、25年1~7月末までの間、米国がブラジル産卵の最大の輸出先となり、この期間に1万8976トンが輸出され、前年同月比で1419%の増加を記録したという。同期間中の輸出額は4100万ドル近くに達した。

米国内では鳥インフルの蔓延により、卵不足が続いている。

米国のスーパーマーケットや業者はこれを受け、世界最大の鶏肉輸出国であるブラジルの卵に目を向けた。

しかし、トランプ政権は先週、卵を含むブラジル産製品に50%の輸入関税を課した。

米国では卵の需要が旺盛であるにもかかわらず、卵、コーヒー、牛肉などのブラジル産食品に50%関税が課せられたことで、取引量が減少、インフレを加速させる恐れがある。

ABPAは11日に公表した報告書の中で、「関税が卵の貿易に与える影響については、現時点では予測できない」と述べた。

またABPAは「北米での需要は依然として強く、貿易の流れを維持する可能性もある」と指摘した。

米国では昨年10月頃から鳥インフルが大流行し、数千万羽の養鶏が殺処分され、卵不足が続いている。

国際獣疫事務局(WOAH)は6月、ブラジル国内における鳥インフルの感染が収束したと認定した。

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