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ブラジル前大統領の長男、強要罪で起訴、検察が発表

ボルソナロ氏は父親に対する刑事手続きを停止するようトランプ米大統領に働きかけたとされる。
ブラジルのエドゥアルド・ボルソナロ下院議員(ロイター通信)

ブラジル検察は22日、ボルソナロ(Jair Bolsonaro)前大統領の息子であるエドゥアルド・ボルソナロ(Eduardo Bolsonaro)下院議員を強要罪で起訴したと発表した。

これは父親のクーデター裁判に関連している。

検察総局は声明で、「ボルソナロ氏はブラジルおよび社会全体の利益を、自身や家族の利益に繰り返し従属させようとした」と述べた。

ボルソナロ氏は父親に対する刑事手続きを停止するようトランプ(Donald Trump)米大統領に働きかけたとされる。

検察はこの働きかけなどにより、米国がブラジルに50%の輸入関税を課す事態になったと主張している。

ボルソナロ氏は22日、トランプ政権がブラジル最高裁のジモラエス(Alexandre de Moraes)判事の妻を制裁リストに追加したことに言及。検察総局が恣意的な理由でこれに反撃したと主張し、同局を「ジモラエスの手先」と呼んだ。

またボルソナロ氏はこの告発を「虚偽」と批判。弁護士が適切に対応すると述べた。

ブラジル刑法における「強要罪(coação)」は他人に対して違法な行為や不作為を強制する行為を処罰する規定である。刑法第146条では、暴力や脅迫を用いて他人の自由意思を拘束する行為が禁止されており、これに該当する場合は刑事責任を問われる。強要罪は単に物理的な力だけでなく、心理的圧力や威嚇によって相手の意思決定を制限する行為も含まれる。

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