ブラジル前大統領、クーデター未遂疑惑を否定、最終弁論

検察庁は2月、2022大統領選の結果を覆すためにクーデターを企てたとしてボルソナロ氏や元海軍司令官など、計34人を起訴した。
ブラジルのボルソナロ前大統領(Getty Images)

ブラジルのボルソナロ(Jair Bolsonaro)前大統領の弁護団が最高裁判所に最終弁論書を提出し、2022大統領選後のクーデター疑惑を否定した。

弁護団は13日夜の声明で、「検察はボルソナロ氏が政府機関に反する行動を取ったか、他者にそのような行動を取るよう扇動したと主張しているが、その証拠を示していない」と主張。ボルソナロ氏がルラ(Luiz Inácio Lula da Silva)大統領に権力を移譲したことが、クーデターを企てたという主張を否定する証拠であると述べた。

検察庁は2月、2022大統領選の結果を覆すためにクーデターを企てたとしてボルソナロ氏や元海軍司令官など、計34人を起訴。最高裁は3月、ボルソナロ氏を被告人と認定し、公判の開始を決定した。

弁護団は13日までに最終弁論書を提出する必要があった。

この裁判は年内に結審すると見込まれている。

最高裁はボルソナロ氏とその同盟者がクーデターを企てたかどうかを審理する。

クーデター未遂の罪で有罪となれば、ボルソナロ氏は12年以下の禁錮刑に処される可能性がある。

他の罪状と合わせれば、数十年に及ぶ服役となる可能性もある。

有罪判決が下っても、ボルソナロ氏は上訴する権利を有している。

トランプ米政権は先月初め、盟友のボルソナロ氏が「魔女狩り裁判」にかけられているとして、この裁判を打ち切るよう要求。ブラジル産の輸入品に50%の関税を課した。ただし、多くの例外が適用されている。

ボルソナロ氏は8月5日から自宅軟禁下にある。最高裁は先週、この制限を緩和し、事前申請なしで家族の面会を許可した。

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