ブラジルのバー・レストラン売上高、密造酒事件で減少 25年9月
「密造酒」は安価で酔いやすいものの、度数を高めるために農薬やメタノール(メチルアルコール)などを混ぜていることが多いため、極めて危険だ。
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ブラジル・レストラン・バー協会(ABRASEL)は20日、アルコール飲料におけるメタノール汚染事例の増加を受け、25年9月の国内のバーとレストランの売上高が前月比で4.9%減少したと明らかにした。
保健省によると、9月以降、アルコール飲料に関連したメタノール中毒の報告は133件に上り、うち46件が確定症例、8件が死亡事例となっている。
この汚染問題は消費者の不安を煽り、インフレと雇用問題に直面している業界にさらなる圧力をかけている。
ほぼ全ての症例が、国内最大のサンパウロ州の中心地であるサンパウロ市で報告されている。
「密造酒」は安価で酔いやすいものの、度数を高めるために農薬やメタノール(メチルアルコール)などを混ぜていることが多いため、極めて危険だ。
公式データによると、25年9月の消費者物価指数(CPI)は前月比で0.48%上昇。一方、正規雇用創出数はエコノミストの予測を下回っている。
こうした要因に加え、メタノール汚染の懸念が、外食などの支出に影響を与えているようだ。
ABRASELは声明で「メタノール中毒事例は消費者にパニックを広げ、一部店舗の売上減少を招いた」と述べた。