ブラジル・リオデジャネイロでルラ大統領を称えるパレード、野党猛反発
名門サンバ学校「アカデミコス・ジ・ニテロイ」が主催したこのパレードは、貧しい出自のルラ氏が国家元首へと登りつめた人生を華やかに描き、ルラ氏も出席し、盛大に盛り上がった。
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ブラジル・リオデジャネイロで15日夜、ルラ(Luiz Inácio Lula da Silva)大統領を称える大規模なカーニバルが行われた。名門サンバ学校「アカデミコス・ジ・ニテロイ」が主催したこのパレードは、貧しい出自のルラ氏が国家元首へと登りつめた人生を華やかに描き、ルラ氏も出席し、盛大に盛り上がった。しかし、この祝祭は同時に法的論争を巻き起こし、支持者と批判者の間で賛否が対立している。
パレードは浮き彫りや衣装、歌でルラ氏を称賛する内容一色だった。参加者のなかにはルラ氏の旧キャンペーンソング「オレ、オレ、オレ、オラ…ルラ、ルラ」を歌う人々もおり、観客席でも盛大な歓声が上がった。ルラ氏は白いスーツに青い縁取りの帽子という伝統的なカーニバル衣装で登場し、フロアに降りて写真撮影に応じるなど、祝祭を楽しんだ。しかし、これは単なる文化イベントではなく、今年10月に予定される大統領選挙を控えた“事実上の選挙運動”との批判も強まっている。
法的リスクの核心は、選挙活動の禁止期間前に事実上の選挙運動に該当する行為が行われた可能性だ。ルラ氏の主要な対立候補であるフラヴィオ・ボルソナロ(Flávio Bolsonaro)上院議員はパレードがルラ氏の個人的なイメージ向上を図るものであり、候補者登録前に選挙活動が始まったと主張し、裁判所への訴えを準備している。野党は公的資金がこのパレードに使われた可能性についても調査を求めている。
アカデミコス・ジ・ニテロイ側はこれらの指摘を否定し、テーマは政治的キャンペーンではなくルラ氏の人生とブラジル北東部の文化を称えるものだと説明した。また、参加者には投票への呼びかけを禁止するよう指示していたという。しかし、右派政治家たちはそれでも不公平な優遇だと批判し、早期にパレード中止を求める動きを見せていた。
裁判所は当初、パレード中止の申し立てを却下したが、将来的に法律違反の有無を審査する可能性を排除していない。専門家は、もし裁判所が選挙法違反と認定すれば、罰金や選挙キャンペーンでの無料放送枠の喪失といった制裁が科される可能性があると指摘する。また、カーニバルをめぐるこの一連の騒動は、ルラ氏の支持基盤と幅広い有権者層にどう受け止められるかという政治的な影響も含んでおり、中道や福音派の支持者には逆効果になるとの懸念も出ている。
今回のパレードは現職大統領が文化行事で大々的に称えられた稀有な例であるが、同時に選挙と文化の境界が曖昧になったとして波紋を広げている。今後、この件が裁判所での審理へ進むかどうかが、ブラジル政治の焦点の一つとなりそうだ。
