ブラジル財務相「2026年GDP成長率は政策金利次第」
ブラジル経済は近年、高金利の影響で成長ペースがやや鈍化している。
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ブラジルのハダド(Fernando Haddad)財務相は14日、同国経済が2026年第1四半期(1~3月)に最大1%程度成長する可能性があるとの見通しを示した。一方で、2026年通年の経済成長率が2%を上回るかどうかは、今後の金利の動向に大きく左右されるとの認識を明らかにした。
ハダド氏は地元メディアのインタビューで、2026年第1四半期の国内総生産(GDP)が前期比で0.8〜1.0%程度増加する可能性が高いと指摘した。政府が進める信用供給の拡大や国内需要を刺激する政策が、足元の経済活動を支えているという。ルラ政権は景気下支えを目的として、融資拡大や消費促進などの政策を打ち出しており、短期的にはこれらが成長を後押しするとの見方だ。
一方で、ハダド氏は経済成長の持続性について、「金利水準が重要な制約要因になっている」と指摘。現在の高い借入コストは企業投資や家計の消費を抑える要因となっており、経済活動にとって「ブレーキ」の役割を果たしていると述べた。中央銀行の政策金利は15%と約20年ぶりの高水準で、金融引き締めが続いている状況だ。
政府は2026年の実質GDP成長率を2.3%と予測している。しかし、この見通しが実現するかどうかは、金融政策がどの程度緩和されるかにかかっている。市場では中銀が近く利下げを開始するとの期待があるものの、その規模や時期については不透明感が強まっている。
その背景には国際情勢の変化がある。中東情勢の悪化に伴い原油価格が急騰し、これがインフレ圧力を高める可能性があるためだ。原油価格の変動はブラジル国内の物価にも影響を及ぼすため、中銀が利下げを急げない要因となっている。実際、政府は2026年のインフレ率見通しを3.7%へ小幅に引き上げている。
中銀はこれまで数カ月にわたり政策金利を据え置いてきたが、年初には利下げ開始の可能性を示唆していた。ただし、最近は市場の見方が分かれており、0.25%の小幅利下げを予想する声と、当面は据え置きが続くとみる声が混在している。エネルギー価格の上昇など外部要因が金融政策判断を難しくしているためだ。
ブラジル経済は近年、高金利の影響で成長ペースがやや鈍化している。こうした状況の中で、政府は内需拡大や信用供給を通じて景気の下支えを図っているが、持続的な成長のためには金融環境の改善が不可欠とみられている。ハダド氏は金利が低下すれば投資や消費が活発化し、より力強い経済成長につながる可能性があるとの見方を示している。
今後は中銀の金融政策と国際エネルギー市場の動向が、ブラジル経済の先行きを左右する重要な要因となりそうだ。
