ブラジル警察がボルソナロ前大統領を逮捕、足首モニター破壊か
TVグローボは捜査官が22日未明にボルソナロ氏の自宅に突入し、身柄を確保したと報じている。
.jpg)
ブラジル連邦警察は22日、禁固刑を回避するために逃亡を企てたとして、ボルソナロ(Jair Bolsonaro)前大統領を逮捕した。現地メディアが報じた。
TVグローボは捜査官が22日未明にボルソナロ氏の自宅に突入し、身柄を確保したと報じている。
クーデター未遂裁判を担当した最高裁判所のジモラエス(Alexandre de Moraes)判事によると、ボルソナロ氏の足首に装着していた監視モニターが午前0時8分に異常を検知したという。
当局はこれを受け、最高裁にボルソナロ氏の逮捕状を請求。最高裁はこれを許可した。
ボルソナロ氏の弁護団は違反行為を否定している。
5人の判事で構成される最高裁のパネルは9月、4人がボルソナロ氏の有罪を支持。禁固27年3ヵ月の実刑判決を言い渡した。
最高裁は今月初めに控訴請求を全会一致で棄却したが、近日中に新たな審理が行われる見込みである。
ボルソナロ氏は最高裁の命令に違反したとして、8月以降自宅軟禁下に置かれていた。刑期はまだ確定していない。
ジモラエス氏はSNSに声明を投稿。この逮捕は22日午後にボルソナロ氏の息子が組織した抗議デモ中の脱走を防ぐための予防措置だったと説明した。
フラヴィオ・ボルソナロ(Flávio Bolsonaro)上院議員はSNSに投稿した動画で、「国のために戦うのか、それとも自宅のソファでくつろぐのか...大統領の自宅に午後7時に集まってくれ、私たちと一緒に戦うのだ」と呼びかけていた。
ジモラエス氏は「ボルソナロは息子が組織したデモの混乱に乗じて脱走するつもりだった」と主張した。
このクーデター裁判は世界の見出しを飾り、ブラジルと米国の関係悪化に発展した。
トランプ(Donald Trump)米大統領は盟友のボルソナロ氏が「魔女狩り裁判」にかけられているとして、この裁判を打ち切るよう要求。7月にブラジルの関税率を10%から50%に引き上げ、ジモラエス氏に制裁を科した。
