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ブラジル・エンブラエル社、91機のジェット機納入 25年第4四半期

この納入実績はエンブラエルの市場ポジションを強化するだけでなく、同社がグローバルな航空機メーカーとして成長軌道に乗っていることを示す指標とも言える。
ブラジルの航空機メーカー「エンブラエル」のロゴ(ロイター通信)

ブラジルの航空機メーカーであるエンブラエル社は6日、2025年第4四半期(10〜12月)に計91機の航空機を顧客に引き渡したと発表した。これは前年同期比で21%の増加であり、同社の製造・納入能力の改善が裏付けられる結果となった。

証券報告書によると、第4四半期の納入実績は旅客機(コマーシャルジェット)が32機、ビジネスジェット(エグゼクティブ機)が53機、防衛用航空機が6機であった。この数字はパンデミック後の航空需要の回復や、エンブラエルが推進する市場戦略による成果が反映された形だ。

エンブラエルは2025年通年で合計244機の納入を達成し、こちらも前年の206機から18%増加した。内訳は旅客機78機、ビジネスジェット155機で、いずれも同社が予め示していた年間納入見通しの範囲内に収まった。旅客機は予想レンジの77〜85機、ビジネスジェットは145〜155機のガイダンスどおりの実績となった。

納入実績を巡っては、米シティグループのアナリストが「四半期の納入結果は強く、近年の設備投資による生産能力の向上が2026年以降のさらなる成長につながる可能性を示している」と評価している。エンブラエルは生産体制の強化を進め、この成果が数字に表れたとの見方が示されている。

第4四半期および通年の納入実績は、航空機需要の回復を背景にしたエンブラエルの競争力の高さを示すものだ。特にビジネスジェット部門は53機と第4四半期全体の半数以上を占め、高い需要を維持していることがうかがえる。防衛機部門も複数機を納入し、同社の事業ポートフォリオの多角化が進んでいる。

エンブラエルは2026年3月6日に25年第4四半期の決算を公表する予定で、これに合わせて業績全体の詳細が明らかになる見込みだ。投資家や市場関係者は、納入数に加え売上高や利益水準に注目している。

航空産業全体では、依然としてコロナ禍前の水準への回復過程にあり、世界的な需要増や航空会社のリプレースメント需要を背景に旅客機・ビジネスジェット双方の引き合いが強い状況が続いている。エンブラエルはこの環境を追い風に、納入実績の拡大と生産能力の底上げを図っていく構えだ。

この納入実績はエンブラエルの市場ポジションを強化するだけでなく、同社がグローバルな航空機メーカーとして成長軌道に乗っていることを示す指標とも言える。今後の受注や納入計画、財務面の動きが業界内外で注目される。

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