ブラジル中央銀行が利下げサイクルを示唆 2026年2月
中銀が公開した最新の会合議事要旨では、基準となる政策金利(セリック金利)を現行の15.00%に据え置いたことが改めて示された。
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ブラジル中央銀行は3日、来月の金融政策決定会合で政策金利の引き下げサイクルを開始する意向を示した一方で、物価安定を確実にするため金融引き締め的な政策姿勢を維持する考えを強調した。中銀が公開した最新の会合議事要旨では、基準となる政策金利(セリック金利)を現行の15.00%に据え置いたことが改めて示された。これは5回連続の据え置きで、高水準の金利はインフレ抑制のために維持されてきた。市場では3月の利下げ開始について、0.25〜0.50ポイントの幅で予想が分かれている。
議事要旨は、現在のインフレ率や市場の期待インフレが政策当局の目標である3%に「より近づいてきている」として、金融政策が効果を発揮しつつあると評価。これにより、今後の会合で利下げを開始することが可能になったと示唆した。ただし、利下げの規模やタイミングについては、今後の経済統計や物価動向を見極めながら段階的に判断するという方針も明記した。議事要旨はまた、インフレ期待がしっかりと目標に固定されるまでは金利を制限的な水準に保つ必要があるとの立場を改めて示した。
中銀は昨年7月に大幅な引き締めサイクルを終了し、その間に政策金利は合計4.50ポイント引き上げた。その後は経済活動の鈍化を受けて金利を据え置き、インフレの落ち着きを待つ姿勢を保っている。ブラジル経済は政府による景気刺激策が継続する中でも緩やかな勢いで冷え込みつつあるが、労働市場は比較的堅調さを維持しており、物価圧力の一部は根強い。これらの要素が慎重な利下げ姿勢の背景にあるとみられる。
市場は中銀が利下げサイクルを始めるとの認識を示す一方で、そのペースと幅について慎重な見方を崩していない。データ依存の政策運営が繰り返し強調され、予想外の統計が公表される場合には計画が変更される可能性もある。こうした方針はインフレの動向が依然として不確実性をはらんでいることを反映している。
ブラジルのインフレ率は最近、中銀が設定した上限の4.5%を下回る水準にまで低下し、経済の主要指標は安定化の兆しを見せている。ただし、長期的なインフレ期待を3%の目標に近づけるには、引き続き高水準の金利政策が必要とされる場面も残されている。これが中銀による「引き締め的な政策維持」の根拠となっている。
中銀の今後の政策運営は経済成長やインフレの推移、国際的な金融市場の動きなど複数の要因を踏まえたうえで、市場との対話を継続しつつ進められる見込みだ。利下げの開始が実際にどの程度の効果をもたらすかは今後のデータ次第であり、ブラジル経済の展開を左右する重要な局面となる。
