ブラジルの主要都市でボルソナロ集会、クーデター未遂裁判

ブラジルの主要都市で7日、ボルソナロ（Jair Bolsonaro）前大統領の支持者がデモ行進や集会を行い、トランプ（Donald Trump）米大統領にさらなるバックアップを呼びかけた。

最高裁判所におけるボルソナロ氏のクーデター裁判は今週、判決が言い渡される予定である。

トランプ政権の圧力に直面しているルラ（Luiz Inácio Lula da Silva）大統領は6日夜、この裁判に言及し、「ブラジルの内政は外国勢力によるいかなる干渉も受けず、圧力に屈することは絶対にない」と強調した。

現地メディアによると、チームボルソナロは最大都市サンパウロ、リオデジャネイロ、首都ブラジリアなどで集会を開き、数万人が集まったという。

9月7日は同国の独立記念日である。ボルソナロ氏の支持者たちはこの日を「政治力を誇示する日」として利用してきた。

一方、ルラ氏は今年の独立記念日の焦点を「主権」に置いた。

判決を待つボルソナロ氏を支持するため、黄色と緑色の服を着た群衆が主要都市に集まった。一部の市民は星条旗やトランプ氏の写真を掲げ、ボルソナロ氏を「救出」するよう懇願した。

多くのデモ参加者が最高裁のジモラエス（Alexandre de Moraes）判事を罵倒。「反逆者」と呼ぶ人もいた。

トランプ氏はボルソナロ氏が「魔女狩り裁判」にかけられているとして、この裁判を打ち切るよう要求。ブラジルの関税率を50％に引き上げ、ジモラエス氏に制裁を科し、その他政府関係者のビザを取り消した。

ボルソナロ氏はクーデター未遂に関連する5つの罪状で起訴されている。有罪が確定した場合、30年を超える懲役刑を言い渡される可能性がある。

検察庁は今年2月、2022大統領選の結果を覆すためにクーデターを企てたとしてボルソナロ氏や元海軍司令官など、計34人を起訴。最高裁は3月、ボルソナロ氏を被告人と認定し、公判の開始を決定した。

ボルソナロ氏は8月5日から自宅軟禁下にある。最高裁はその後、この制限を緩和し、事前申請なしで家族の面会を許可した。

最高裁は9月12日までに5つの罪状について判決と量刑を言い渡す予定である。