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ブラジル・ボルソナロ氏の長男、2026大統領選への出馬見送りか

右派の自由党は先週末、フラヴィオ氏を次期候補者に指名していた。
2025年11月25日/ブラジル、首都ブラジリア、ボルソナロ前大統領の長男フラヴィオ・ボルソナロ上院議員(ロイター通信)

ブラジルのボルソナロ(Jair Bolsonaro)前大統領の長男であるフラヴィオ・ボルソナロ(Flávio Bolsonaro)上院議員は7日、来年予定されている大統領選挙への立候補を見送る可能性を示した。

右派の自由党は先週末、フラヴィオ氏を次期候補者に指名していた。

しかし、当人は「最後までやり抜かない可能性がある」と述べ、「撤退するなら代償が伴う」と発言した。

フラヴィオ氏は父親からの強い支持を受け、大統領選への出馬に意欲を示していた。

一方で、撤退に伴う代償について「どれだけの価値があるかをよく考えてほしい」と述べ、有権者や支持者に議論を促している。

この発言は右派の選挙準備に混乱をもたらす可能性がある。フラヴィオ氏の撤退は右派が結束して挑もうとしていた選挙戦において不確実性を生み出し、それに伴って支持基盤や戦略の再編が避けられない状況となる。

また、フラヴィオ氏が撤退を表明した背景には、父のクーデター未遂事件による有罪判決と収監、右派勢力に対する国内外の批判の高まりがある。ボルソナロ氏はクーデター扇動の罪で有罪、27年の刑を言い渡され、すでに収監されている。

フラヴィオ氏は2018年に初当選。以前はリオデジャネイロ州議員を務めていた。過去には公職費不正流用の疑惑で訴追されたが、法廷で無罪となっていた。

今回の動きは2026年の大統領選挙に向けて右派がどのような候補者を擁立するか、さらには選挙戦略の組み直しを強いられる可能性を示すものとなった。

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