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ブラジル・ボルソナロ前大統領、腎機能が悪化、ICUに入院中


ボルソナロ氏は70歳。2023年のクーデター未遂事件に関与したとして有罪判決を受け、27年の刑期で収監されている。
2022年3月21日/ブラジル、首都ブラジリアの大統領官邸前、ジャイール・ボルソナロ大統領(Eraldo Peres/AP通信)

ブラジルの首都ブラジリアにある病院は14日、ボルソナロ(Jair Bolsonaro)前大統領の腎機能が悪化したと発表した。一方で、併発している肺炎については治療により安定しているとされ、容体は「深刻だが安定している」という。

ボルソナロ氏は70歳。2023年のクーデター未遂事件に関与したとして有罪判決を受け、27年の刑期で収監されている。体調悪化により、13日に収監先からブラジリアの病院へ搬送され、集中治療室(ICU)で治療を受けている。

病院によると、ボルソナロ氏は発熱や悪寒、発汗、血中酸素濃度の低下といった症状を訴え、検査の結果、誤嚥(ごえん)が原因とみられる気管支肺炎と診断された。治療開始後、炎症を示す数値が上昇し、腎機能の悪化も確認されたが、医師団は現在の状態について「重篤だが安定している」としている。抗生物質の投与のほか、点滴による水分補給や呼吸・運動療法などが続けられている。

ボルソナロ氏は2019~22年まで大統領を務め、22年の大統領選で敗北した後、政権転覆計画に関与したとして起訴・有罪判決を受けた。本人は一貫して不正行為を否定している。

家族や弁護団は健康状態を理由に刑の執行を自宅軟禁へ変更するよう最高裁に繰り返し求めているが、これまでのところ認められていない。司法当局は逃亡の可能性などを理由に判断を維持している。

またボルソナロ氏は2018年の大統領選期間中、遊説先で刃物による襲撃を受け、それ以降も関連する合併症などで複数回入院してきた経緯がある。今回の入院についても、その後遺症による健康問題が背景にある可能性が指摘されている。

長男で上院議員のフラヴィオ・ボルソナロ(Flávio Bolsonaro)氏は14日、父親の入院はこれが初めてではないと述べ、「回復してはいないが状態は安定している」と記者団に説明した。ブラジルでは今年、大統領選挙が予定されており、フラヴィオ氏は現職の右派の有力候補として名前が挙がっている。

病院側は現時点で退院時期の見通しを示しておらず、今後もICUでの経過観察と治療が続けられる見込みである。

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