◎モラレス氏は来年の大統領選への出馬を認められなかった場合、暴動を起こすと宣言している。
南米ボリビアのエボ・モラレス(Evo Morales)元大統領は16日、国営テレビのインタビューでアルセ(Luis Arce)大統領を激しく非難し、支持者に対し、街頭に出て政府に抗議するよう促した。
アルセ氏は15日遅くに放送されたテレビ演説でモラレス氏が民主主義を衰退させ、同国をがけっぷちに追い込んでいる非難していた。
アルセ氏はテレビ演説でこう叫んだ。「いい加減にしろ、エボ!これまで、私はあなたの攻撃や中傷に黙って耐えてきた。しかし、国民の生命を危険にさらすことは許さない!」
アルセ氏は6月末のクーデター未遂で危機に直面。一方、モラレス氏の支持率はクーデター未遂後に急上昇し、来年の大統領選に出馬することが確実となった。
アルセ氏は6月末のクーデターを政府の自作自演と呼んだモラレス氏を「とんでもない男」と非難。来年の大統領選に出馬することで、同国の民主主義を危険にさらしていると主張した。
アルセ氏はこう強調した。「エボ、あなたは国全体を脅かしている。あなたは正々堂々ではなく、汚い手段で政権に返り咲こうとしている...」
モラレス氏は在職中に大統領の任期上限を廃止し、2019年の選挙で4選を決めたものの、その後の大規模な抗議デモと軍の圧力に屈し、辞任。治安当局によるデモの取り締まりでは少なくとも34人が死亡した。
モラレス氏は来年の大統領選への出馬を認められなかった場合、暴動を起こすと宣言している。