ボリビア憲法裁、ロドリゲス上院議員の大統領選出馬認める

憲法裁は5日、ロドリゲス氏の政党は8月の選挙に参加できると裁定した。
2025年5月19日/南米ボリビア、首都ラパス、大統領選への出馬を表明したゴンザレス氏(ロイター通信)

南米ボリビアの憲法裁判所は5日、今年8月に予定されている大統領選にロドリゲス(Andronico Rodriguez)上院議員が出馬する資格があると裁定した。

ロドリゲス氏はエボ・モラレス(Evo Morales)元大統領の支持母体である「社会主義運動党(MAS)」にルーツを持つ左派。自身の政党で大統領選への出馬を目指していた。

憲法裁判所は先月、2期以上の大統領就任を禁じた下級審の判決を支持し、モラレス氏の大統領選出馬を阻止した。

指名手配されているモラレス氏は6日、SNSに声明を投稿し、支持者に街頭デモを呼びかけ、「帝国」の計画を阻止するよう求めた。

憲法裁は5日、ロドリゲス氏の政党は8月の選挙に参加できると裁定した。

地元メディアの世論調査によると、ロドリゲス氏を含む3人が有力候補となっている。

現職のアルセ(Luis Arce)大統領は立候補届を提出せず、カスティジョ(Eduardo del Castillo)前内相への支持を表明している。

2016年に15歳少女との間に子供をもうけたと告発されているモラレス氏は逮捕状を回避するため農村部に潜伏中。数千人の支持者が警備しているため、警察も近づくことができずにいる。

モラレス氏はX(旧ツイッター)への投稿で「必ずカムバックする」と誓った。

またモラレス氏は憲法裁を非難。「裁判所は帝国の計画を守るためにスナイパーのように行動したのだ」と主張した。

モラレス氏は在任中、天然ガスに依存した経済を構築。その後、大統領の任期上限を廃止し、2019年の選挙で4選を決めたものの、紆余曲折の末、辞任。この際、治安当局によるデモ取り締まりで34人が死亡した。

モラレス氏は辞任後、国外に逃亡。2020年に帰国した。

憲法裁は昨年11月、2023年の裁判所命令を再確認し、「大統領は連続であるか否かにかかわらず、2期以上務めることはできず、3選は認められない」と裁定した。

検察は24年12月、モラレス氏の逮捕状を請求。裁判所は1月、出廷を拒否したとして、モラレス氏の逮捕状を発行した。

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