ボリビア当局が麻薬組織の首領逮捕、米国に送還
マルセットは34歳。南米と欧州を結ぶコカイン密輸ネットワークを率いたとされ、国際的な指名手配を受けていた人物である。
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ラテンアメリカで長年逃亡を続けていた麻薬組織のリーダ-が拘束された。ボリビア政府は13日、国際的な麻薬密売組織の首領とされるウルグアイ人のセバスティアン・マルセット(Sebastián Marset)を同国東部で逮捕し、その後米国当局へ引き渡したと発表した。今回の逮捕は南米の麻薬取引網に対する大きな打撃とみられている。
マルセットは34歳。南米と欧州を結ぶコカイン密輸ネットワークを率いたとされ、国際的な指名手配を受けていた人物である。米国の麻薬取締局(DEA)の最重要指名手配者の1人にも挙げられており、米検察が資金洗浄などの罪で起訴していた。
マルセットはボリビア東部の都市サンタクルスで逮捕された。警察や麻薬対策部隊が大規模な作戦を実施し、複数の容疑者とともに拘束したという。作戦中に死傷者は出なかったと当局は説明している。逮捕後、マルセットは航空機で米国へ移送され、今後は米国の司法手続きの下で裁かれる見通しとなった。
マルセットは「ファースト・ウルグアイアン・カルテル(Primer Cartel Uruguayo - PCU)」と呼ばれる犯罪組織の首領とされ、南米から欧州へ大量のコカインを輸送するネットワークを築いたとされる。捜査当局によると、この組織は南米各国の犯罪グループと連携し、麻薬取引によって巨額の利益を得ていた。欧州へ送られたコカインは16トン以上に上るとされる。
マルセットは複数の国の捜査当局から追われていた。パラグアイやボリビアでは組織犯罪や麻薬密売の疑いで指名手配されていたほか、2022年に発生したパラグアイの検察官の殺害事件に関与した可能性も指摘されている。ただし、この事件では起訴には至っていない。
マルセットはこれまで各国を転々としながら逃亡生活を続けていた。2019年にウルグアイの刑務所を出所した後、偽名を使って南米や中東を行き来し、ボリビアではサッカークラブを買収するなどして活動していたとされる。2023年にはボリビア警察の捜査を逃れ、国際的な大規模捜索が続いていた。
今回の逮捕はボリビアと米国の捜査協力の再強化を象徴する出来事とみられている。両国は近年、麻薬対策を巡る協力関係が停滞していたが、今回の作戦では情報共有などが行われたとされる。ボリビア政府は国際犯罪に対する取り締まりの成果だと強調している。
南米は世界最大級のコカイン供給地域であり、国境を越えた犯罪組織の活動が続いている。今回の逮捕によって麻薬密売ネットワークに一定の打撃が与えられる可能性はあるものの、各国当局は依然として広範な組織犯罪との戦いを続ける必要があるとしている。
