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アルゼンチン市場反発、ミレイ大統領の中間選挙勝利受け

投資家たちは先週、ミレイ氏の与党・自由前進(LLA)の敗北に備え、売りに走った。
2025年10月26日/アルゼンチン、首都ブエノスアイレス、中間選挙の勝利を祝うミレイ大統領(ロイター通信)

アルゼンチンの市場が27日、ミレイ(Javier Milei)大統領の中間選挙勝利で反発した。

株価と通貨ペソ、国債は軒並み上昇。ミレイ氏は改めて勝利を祝い、「偉大なアルゼンチンを取り戻す」と絶叫した。

投資家たちは先週、ミレイ氏の与党・自由前進(LLA)の敗北に備え、売りに走った。その反動で株価は27日に10%以上急騰。ペソも回復し、「1ドル=1300ペソ」まで上昇した。

投票は26日に行われた。改選対象は国民議会(下院)の2分の1にあたる127議席と上院の3分の1にあたる24議席。LLAの得票率は41%、左派の野党・ペロン党(正義党)は32%であった。

地元メディアの世論調査では、ペロン党とLLAの支持率は拮抗していた。市場はLLAが僅差で勝利すると予想していた。

ペロン党の得票率は過去10数年で最低の結果となった。

投票率は68%。1983年の民政復帰以来、最低となった。

トランプ(Donald Trump)大統領はミレイ氏が「共産主義者ども」に敗れた場合、アルゼンチンに対する200億ドルの支援パッケージを取り消すと警告していた。

アルゼンチン中央銀行は先週、米財務省と200億ドルの通貨スワップ協定を締結した。

トランプ氏は27日、ミレイ氏を「素晴らしい男」と絶賛。「彼は100年にもわたる悪しき政策と闘い、結果を出した。今回の選挙でも私の支援を受け、素晴らしい勝利をもたらした...」

ミレイ氏は26日、国歌を熱唱した後、「LLAの下院議席は改選前の37から101議席に増加した」と叫んだ(速報値)。上院では13議席を上乗せし、19議席となる見通しだ。

この結果、ミレイ氏を支持する右派の議席は左派を上回ることが確実となった。

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