◎国営通信テラムは関係者の話を引用し、「1000万人以上が影響を受けている」と報じた。
アルゼンチンの電力会社は1日、沿岸部の超高圧送電線が山火事で損傷し、国土の半分以上で停電が発生したと報告した。
地元メディアによると、首都ブエノスアイレスを含む主要都市および広大な田園地帯で全面または部分的な停電が発生したという。
エネルギー省は電力会社に事故の全容を速やかに報告するよう求めている。
国営通信テラムは関係者の話を引用し、「1000万人以上が影響を受けている」と報じた。
山火事は沿岸の山間部で発生し、原子力発電所の電力を市内に送る超高圧送電線などが被害を受けた。
アルゼンチンでは熱波と干ばつの影響で電力需要が高まっている。地元メディアによると、1日も多くの地域で気温が35度を超えたという。
ブエノスアイレスの市民は猛烈な暑さの中、冷房と扇風機が使えないことに憤慨し、水を浴びたり川に飛び込んだりした。
一部地域では学校が臨時休校となり、製造業を含む主要企業も活動停止を余儀なくされた。
第2の都市コルドバのあるツイッターユーザーは「冷蔵庫の食べ物が全部ダメになった」と投稿している。
地元メディアによると、1日午後の時点で数百万世帯が停電の影響を受けているという。ブエノスアイレスでは少なくとも15万人がうだるような暑さの中、クーラーを使えず苦しんだ。
政府報道官は電力会社幹部の話を引用し、「下請け会社を含む電力業界の関係者が総出で復旧作業に当たっている」と述べた。
また報道官は「エネルギー省が電力会社に大規模停電に至った経緯を説明するよう命じた」と述べた。
アルゼンチンで大規模停電は珍しくない。2019年のブラックアウトは隣国ウルグアイにも拡大し、数千万人が影響を受けた。
2020年にはブエノスアイレスで数十万戸が停電した。