◎アルゼンチンではここ数週間、各地でストやデモが相次いでいる。
2024年4月10日/アルゼンチン、首都ブエノスアイレス中心部、放水砲を浴びるデモ隊(AP通信)

アルゼンチンの首都ブエノスアイレスで10日、ミレイ(Javier Milei)大統領の経済政策に抗議するデモが激化し、一部の暴徒と機動隊が衝突した。

現地メディアによると、機動隊は市中心部の幹線道路を封鎖したデモ隊は放水砲で打ち負かし、少なくとも8人を逮捕したという。

デモ隊は警察の許可なく道路を封鎖するデモを禁じる法改正に抗議し、石や棒を機動隊に投げつけ、ゴミ箱に火を放ち、一部の店舗を略奪した。

アルゼンチンではここ数週間、各地でストやデモが相次いでいる。

デモを主催する労働組合やその他団体はインフレが激化する中、緊縮財政で経済回復を図ろうとするミレイ氏への怒りを爆発させ、給付金や燃料補助などを再開するよう迫っている。

バスの運転手は11日に全国一斉ストを行う予定だ。

内務省の報道官はX(旧ツイッター)に声明を投稿。「ブエノスアイレスの無許可デモを解散させ、秩序を回復させた」と書き込んだ。「許可なく道路を占用しないでください。犯罪です」

地元テレビ局によると、このデモに参加した市民少なくとも8人が器物損壊罪で逮捕されたという。

大統領府の報道官もXにコメントと写真を投稿。「法と秩序」と書き込み、警察を称賛した。

アルゼンチンの今年の消費者物価指数(CPI)はフェルナンデス前政権時代に記録した200%超から20%台に低下。厳しい緊縮財政に国民が耐えられるかどうかが焦点となっている。

昨年12月に就任した自由至上主義者のミレイ氏は200%超のインフレに直面する同国の経済を立て直すと公約に掲げ、公的支出を削減し、政府庁舎の数を半減させ、中央銀行を解体し、自国通貨であるアルゼンチン・ペソを米ドルに置き換えると宣言している。

ミレイ氏は現在、4日間の日程で米フロリダ州を訪問中。米電気自動車大手テスラのマスク(Elon Musk)CEOなどと面会する予定だ。

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