◎解雇された職員は恐らく、あんまり大した仕事をしていなかったのです。国民の血税が彼らを支えてきました…
アルゼンチン、チェーンソーパフォーマンスを披露するミレイ氏(Getty Images)

アルゼンチンのミレイ政権が財政健全化に向けた取り組みの一環として、国家公務員1万5000人を解雇した。現地メディアが3日に報じた。

大統領府の報道官は記者会見で、「これはミレイ(Javier Milei)大統領が約束した人員削減と公共部門再編に向けた取り組みのひとつである」と語った。

また報道官は「左派政権が肥大化させた公共部門の再編は喫緊の課題である」と強調した。「解雇された職員は恐らく、あんまり大した仕事をしていなかったのです。国民の血税が彼らを支えてきました...」

首都ブエノスアイレスでは先週解雇通知を受けたという公務員を含む数百人が抗議デモを行い、ミレイ氏に辞任を要求した。

報道によると、一部の自治体庁舎に解雇された公務員が押しかけ、ドラムを鳴らしたり、笛を吹いたりして抗議したという。

国内最大の労働組合ATEはX(旧ツイッター)に声明を投稿。「ミレイ政権による一斉解雇は断じて容認できず、裁判に打って出る」と書き込んだ。

ATEのシャツを着た組合員数百人がブエノスアイレスの中心部に集結し、その後、大統領府を目指して行進した。

デモ隊は大統領府近くで機動隊の押し戻され、乱闘になる場面もみられた。

地元メディアによると、経済、エネルギー、社会保障などの複数の省庁の多くの職員が3日、メールで解雇通知を受け取ったという。

昨年12月に就任した自由至上主義者のミレイ氏は200%超のインフレに直面する同国の経済を立て直すと公約に掲げ、公的支出を削減し、政府庁舎の数を半減させ、中央銀行を解体し、自国通貨であるアルゼンチン・ペソを米ドルに置き換えると宣言している。

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