アルゼンチン元大統領、懲役刑を自宅軟禁で執行するよう懇願

南米アルゼンチンのフェルナンデス（Cristina Fernández）元大統領は13日、首都ブエノスアイレスの地方裁判所に対し、懲役刑を自宅軟禁で執行するよう申し立てた。

最高裁判所は10日、フェルナンデス氏に対する懲役6年の実刑判決を支持。これにより、フェルナンデス氏の実刑判決と公民権停止が確定した。

フェルナンデス氏は2007～15年の2期8年にわたり大統領を務めた際、公共事業を通じて数百万ドルを横領した罪に問われ、2022年に有罪判決を受けた。

高等裁判所は昨年11月、フェルナンデス陣営の訴えを退けていた。

フェルナンデス氏は地裁への申し立てをX（旧ツイッター）で共有。安全上の理由から、ブエノスアイレスの自宅で6年の刑を執行すべきと主張した。

またフェルナンデス氏は元大統領としての立場から、刑務所で暗殺される可能性があるとした。

フェルナンデス氏は22年9月、自宅前で支持者に挨拶していた際、拳銃を突き付けられた。この拳銃には実弾が5発装填されていたものの、引き金を引いても弾は発射されなかった。

フェルナンデス氏はXに「これは特権の問題ではありません」と書いた。「個人の安全に関する厳格な理由に基づいています！」

地裁は数日以内にフェルナンデス氏の請願について判断を下す見込みである。

フェルナンデス氏はXで、11日に裁判所に出廷すると述べていた。

フェルナンデス氏の夫であるアルベルト・フェルナンデス（Alberto Fernández）前大統領も横領疑惑で調査を受けている。

この判決により、フェルナンデス氏はブエノスアイレス州議会議員選挙に立候補できなくなった。