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アルゼンチン国際ドル建て債券、政府の汚職疑惑受け急落

地元メディアは先週、スパニョーロ氏とみられる人物が機関内の賄賂のやり取りについて議論する音声データを公開した。
アルゼンチンのミレイ大統領(ロイター通信)

アルゼンチンの国際ドル建て債券が25日、ミレイ(Javier Milei)大統領に近い人物が汚職疑惑に巻き込まれる可能性が浮上したことを受け、急落した。

当局は先週末、ミレイ政権の障害者支援機関を率いていたスパニョーロ(Diego Spagnuolo)氏の自宅を捜索し、携帯電話などを押収した。

ミレイ氏は先週初めにスパニョーロ氏を解任していた。

地元メディアは先週、スパニョーロ氏とみられる人物が機関内の賄賂のやり取りについて議論する音声データを公開した。

このデータがいつ、どこで記録されたかは分かっていない。

スパニョーロ氏とみられる人物はミレイ氏の妹である現首席補佐官が賄賂を受け取っていると示唆し、「この件で大統領と話し合ったが、何も解決しなかった」と述べている。

2038年債は25日に4.1セント下落、1ドル当たり65.71セントとなり、4ヶ月以上ぶりの最低水準を記録した。

2041年債も4セント以上下落しました。

アルゼンチンの株式市場は先週3.8%下落、25日も3%以上下落した。アルゼンチン・ペソも米ドルに対して2%以上下落した。

ミレイ氏はこの音声データについてコメントしていない。

地元テレビ局によると、スパニョーロ氏の家宅捜索は刑事捜査の一環として行われたという。

国際ドル建て債券は購入時の元本の払い込み、利息の受け取り、元本の償還が全て米ドルで行われる債券。外貨建て債券の一種であり、海外の投資家が発行し、主に米ドルで取引されている。

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