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アルゼンチン中央銀行、米国と200億ドルのスワップ協定締結

この協定は米国とアルゼンチン間の二国間通貨スワップ取引の条件を定めるもの。詳細は明らかにしていない。
2025年10月14日/米ワシントンDCホワイトハウス、トランプ大統領(左)とアルゼンチンのミレイ大統領(AP通信)

アルゼンチン中央銀行は20日、米財務省と200億ドルの通貨スワップ協定を締結したと発表した。

それによると、この協定は米国とアルゼンチン間の二国間通貨スワップ取引の条件を定めるもの。詳細は明らかにしていない。

中銀は声明で、「これによち、アルゼンチン中央銀行は国際準備資産の流動性を含む金融・為替政策手段の拡充が可能となる」と述べた。

この発表後、アルゼンチンペソは「1ドル=1475ペソ」となり、過去最低値で取引を終えました。

スワップラインは中央銀行同士が自国通貨と外国通貨を交換(スワップ)する取り決めであり、主に国際金融市場の安定を目的として設けられる。

具体的には、一方の中央銀行が相手国の中央銀行から外貨を一定期間借り入れ、自国通貨を担保として差し出す形をとる。

この仕組みによって、危機時でも市場に外貨流動性を供給できるため、金融不安や為替の急激な変動を抑える効果がある。

代表例として、米連邦準備制度理事会(FRB)が主要国の中央銀行と結んでいるドルのスワップラインがある。

これにより、ドル需要が逼迫した際でも各国の銀行がドル資金を調達しやすくなる。スワップラインは平時には使用されないが、有事の際に備えた「安全弁」としての役割を果たす。また、スワップ協定の有無はその国の信用力を反映することもあり、経済的・外交的にも大きな意味を持つ。

アルゼンチン中銀はこの協定について、「外国為替および資本市場の変動に対応する能力を強化するための包括的な戦略の一環である」と説明した。

米財務省はこのスワップラインに関するコメントを出していない。

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