◎在アルゼンチン大使館はこの6人が命の危険にさらされているとして、3月から匿っている。
アルゼンチン政府は11日、ベネズエラ政府が首都カラカスの駐アルゼンチン大使公邸に避難している野党関係者6人への嫌がらせを続けていると非難した。
アルゼンチン外務省は米州機構に対し、ベネズエラ政府に圧力をかけ、6人の安全な出国をサポートするよう要請した。
在アルゼンチン大使館はこの6人が命の危険にさらされているとして、3月から匿っている。
アルゼンチン外務省はベネズエラ政府による長期の嫌がらせによって、6人が絶え間ない恐怖にさらされ、ひどく疲弊していると非難。出国を許可するよう求めている。
6人が生活する大使の公邸周辺には治安部隊が24時間体制で警戒に当たっている。
6人の身元は明らかになっていないが、うち2人は野党指導者のマチャド(María Corina Machado)元議員の選挙事務所の関係者と伝えられている。
アルゼンチンのミレイ(Javier Milei)大統領は独裁者のマドゥロ(Nicolas Maduro)大統領に忠誠を誓う捜査当局が6人を恣意的に逮捕しようとしているとして、その逮捕状が発行された後、大使館への立ち入りを許可した。
アルゼンチン当局は治安部隊が24時間体制で公邸周辺をうろつき、6人に圧力をかけていることを非難している。
ベネズエラ政府は先週、6人の申し立てを「茶番」と一蹴した。
マドゥロ氏の支配下に置かれる選挙管理委員会は7月28日に行われた大統領選の集計結果を公表せず、マドゥロ氏が得票率51%で勝利したと宣言した。
しかし、野党陣営は全国の電子投票機が印刷した集計表の80%以上を確保・精査した結果、全野党の統一候補であるゴンザレス(Edmundo González)氏の得票数はマドゥロ氏に2倍以上の差をつけていたことが明らかになった。
米国とアルゼンチンを含む数十カ国が選挙の勝者をゴンザレス氏と認定。選管に透明性のある集計結果を公表するよう呼びかけてきた。
しかし、最高裁判所は8月末、マドゥロ氏の勝利を認定。さらにカラカスの地方裁判所は9月、ゴンザレス氏が選挙結果を捏造し、暴動を煽ったなどとして逮捕状を発行した。
この結果、ゴンザレス氏はスペインへの亡命を余儀なくされた。