◎世界のメディアがトランプ新政権の閣僚人事に一喜一憂する中、かつてないほど存在感のない機能不全のAPECは何の成果もあげられずに無事閉幕した。
南米ペルーのリマで開催されたAPEC(アジア太平洋経済協力会議)首脳会議が16日、静かに閉幕した。
首脳たちは2日間にわたる平凡な議論に満足した様子で、記念撮影も終始和やかな雰囲気の中で行われた。
まもなく退任するバイデン(Joe Biden)米大統領、中国の習近平(Xi Jinping)国家主席、日本の石破茂(Ishiba Shigeru)首相を含む、太平洋経済圏の首脳21人が今週ペルーに降り立った。
バイデン氏は家族写真撮影に遅れて登場。しかし、他の首脳はバイデン氏が遅れていることに気づかず、カメラマンが中々写真を撮らないことに動揺した。
会場がザワザワする中、バイデン氏は5分ほど遅れて登場し、スタージ側の最後尾に立った。会場は気まずい雰囲気に包まれた。
今週、ペルーに13億ドルの巨大港湾施設を完成させ、保護主義を否定する演説を行なった習主席は舞台の一番前、中央で映え写真を撮った。
首脳たちは全員、ペルー産のウールスカーフを身につけ、開催国を代表する服装でポーズをとるというAPECの伝統に従った。
バイデン氏は「これが最後のAPECサミットですね」というメディアの質問に手を振って応え、足早に会場を去った。
トランプ(Donald Trump)次期大統領の再来に戦々恐々とする他の首脳たちもどこかぎこちない表情でステージを後にした。
SNSには「APECやってたの?」「トランプ、APECを爆破か?」「さよなら俺たちのAPEC」などと言った投稿が多数寄せられている。
世界のメディアがトランプ新政権の閣僚人事に一喜一憂する中、かつてないほど存在感のない機能不全のAPECは何の成果もあげられずに無事閉幕した。