在ベネズエラ・米国大使館で星条旗掲揚、7年ぶり、関係改善
米国とベネズエラは2019年、当時のマドゥロ政権とトランプ政権の対立が激化したことを受けて外交関係を断絶した。こ
.jpg)
米国とベネズエラの関係改善を象徴する動きとして、首都カラカスにある在米国大使館で14日、星条旗が掲げられた。星条旗が同大使館で掲げられるのは2019年以来、7年ぶりとなる。これは長く途絶えていた両国の外交関係が変化しつつあることを示す出来事として注目されている。
米国とベネズエラは2019年、当時のマドゥロ政権とトランプ政権の対立が激化したことを受けて外交関係を断絶した。これに伴い、カラカスにある米国大使館では国旗が降ろされ、外交官も撤退していた。以降、米国は隣国コロンビアのボゴタに設置した「ベネズエラ問題担当部署」を通じて外交業務を行ってきた。
しかし2026年1月、米軍によってマドゥロ(Nicolas Maduro)前大統領が拘束され、ベネズエラの政治情勢は大きく変化した。最高裁判所の決定を受けて副大統領だったロドリゲス(Delcy Eloína Rodríguez Gómez)氏が暫定大統領に就任。暫定政権は米国との対話を維持する姿勢を示している。こうした政治的転換が今回の大使館再開の動きにつながったとみられている。
トランプ(Donald Trump)大統領はロドリゲス暫定政権を支持する立場を表明、両国政府は関係正常化に向けた交渉を続けている。星条旗の掲揚はその象徴的な措置の一つと位置づけられている。大使館は声明で、今回の掲揚は「旗が降ろされてからちょうど7年後」に行われたと説明した。
大使館前には多くの市民が集まり、この出来事を見守った。AP通信の取材に応じた地元住民は「本当に良いことだ。ほかの国々も戻ってきてほしい」と語り、国際社会との関係改善への期待を示した。また別の住民も「驚きや喜びの声が広がっていた」と話し、「前向きな一歩だ」と評価した。
一方で、米国の関与のあり方に対する批判も根強い。マドゥロの拘束や政権交代に米国が深く関与したことについて、ベネズエラ国内の政治勢力や市民の一部は強く反発している。さらに、ベネズエラの主要産業である石油分野における米国企業の影響力が拡大する可能性について懸念を示す声もある。
それでも今回の国旗掲揚は長年緊張関係にあった両国の関係が新たな段階に入る可能性を示す象徴的な出来事と受け止められている。外交関係の完全な正常化にはなお時間がかかるとみられるが、米国大使館の再開に向けた動きは、ベネズエラの政治情勢や国際関係に今後も大きな影響を与える可能性がある。
