▽エクアドルでは20もの犯罪組織(麻薬カルテルやギャングなど)が麻薬密売ルートの支配権を争っているとされる。
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南米エクアドルのアマゾン地域で陸軍の部隊と武装勢力が衝突し、兵士11人が死亡、1人が負傷した。国防省が9日午後、明らかにした。
それによると、戦闘はアンデス山脈の東側に位置する広大なアマゾン熱帯雨林の集落近くで発生。陸軍は違法採掘にかかわったとされる犯罪グループを標的とする摘発作戦中、待ち伏せ攻撃を受けたという。
国防省の報道官は声明で、「犯罪グループは爆発物、手榴弾、ライフルを使用した」と述べたが、それ以上の詳細は明らかにしなかった。
逮捕者が出たかどうかも明らかになっていない。
地元テレビ局は情報筋の話しとして、「麻薬カルテル傘下の武装ギャングと陸軍の間で激しい銃撃戦になり、多数の死傷者が出ている」と報じた。
エクアドルでは20もの犯罪組織(麻薬カルテルやギャングなど)が麻薬密売ルートの支配権を争っているとされる。
先月の大統領選決選投票を制したノボア(Daniel Noboa)大統領は選挙期間中、世界のコカインの70%がエクアドルの港を経由して米国や欧州に密輸されていると述べていた。
コカインは世界の2大生産国であるコロンビアとペルーからエクアドルに密輸される。
エクアドルでは数年前からギャング間抗争が激化。港湾都市グアヤキルでは24年1月、世界最大の麻薬組織シナロア・カルテルと同盟関係にある麻薬組織ロス・チョネロスのリーダー「マシアス(Adolfo Macías)」が刑務所から脱獄した。
ノボア氏はこの脱獄を受け、国家非常事態を宣言。陸軍と警察にマシアスを確保するよう命じたが、逮捕には至っていない。