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ワーナー、ネットフリックスからの権利放棄受けパラマウントとの買収交渉を再開

WBDは2025年12月にネットフリックスとスタジオおよびストリーミング部門の買収で合意、買収額は約720億ドル、債務含みでは約830億ドル規模とされる。
米動画配信大手ネットフリックスのロゴ(Getty Images)

動画配信大手ネットフリックス(Netflix)は17日、ワーナーブラザース・ディスカバリー(WBD)がパラマウント・スカイダンスとの買収交渉を再開するための猶予を7日間付与すると発表した。これによりWBDは2月23日までの期限内にパラマウント側の「最高かつ最終」の買収提案内容について協議を行うことが可能になった。ネットフリックスは既存のワーナーとの合併契約のもとでこのような一時的な例外措置を認めたものであり、条件付きながら敵対的買収提案を含む交渉を再開することを容認した形となる。

ネットフリックスは声明で「我々は取引契約に基づく義務の一部に対し、狭い範囲で7日間の猶予を付与し、WBDがパラマウントとこの問題を完全かつ最終的に解決する機会を持つことを認めた」と述べた。またネットフリックスは自らの取引案がWBD株主にとってより確実かつ価値を提供するものだとの立場を改めて強調しつつ、パラマウントの提案に関する未解決の点を明らかにするための検討が必要と判断したとしている。

WBDは2025年12月にネットフリックスとスタジオおよびストリーミング部門の買収で合意、買収額は約720億ドル、債務含みでは約830億ドル規模とされる。ネットフリックスとの合意は同社取締役会の推薦を受けており、2026年3月20日に株主の特別決議を経て最終的な承認を目指している。これに対しパラマウントはWBD全体を対象にした敵対的な買収提案を進め、当初の1株30ドルに加え、買収成立が遅れた場合のペナルティ支払いなど条件改善を図りつつ、ネットフリックスの案を上回る企業価値を提示してきた。

今回の猶予付与は、ネットフリックスとWBD間の契約ではパラマウントとの交渉を制限する条項が含まれていたため、パラマウント提案を検討するための一時的な免除措置となる。WBD取締役会は引き続きネットフリックスとの契約を支持する意向を示しているが、パラマウント側の条件改善の有無を見極めるために交渉を再開する決断を下した。パラマウントが提示している買収総額は先の提案を含めると債務込みで約1080億ドルとの試算もあり、ネットフリックス案を上回る可能性があるとする見方も出ている。

株式市場ではこの発表を受け、WBD株とパラマウント株が上昇、ネットフリックス株はやや軟調に推移した。また、両社の大型買収交渉には証券取引委員会や欧米の独禁監督当局が審査を進めており、規制当局の判断が最終合併や敵対的買収の成否に影響を与える可能性も指摘されている。

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