◎11月2日の地方選挙はバイデン政権の信任投票と見なされており、バージニア州の敗北はジョー・バイデン大統領と民主党員に不安を与えた。
左から民主党のテリー・マコーリフ氏、バイデン大統領、トランプ前大統領、共和党のグレン・ヨンキン氏(Getty Images/AFP通信/EPA通信/PAメディア)

11月3日、米主要メディアは、11月2日投開票のバージニア州知事選挙の勝者は共和党のグレン・ヨンキン氏でほぼ決まりと報じた

<バージニア州知事選挙 開票率99%>
共和党 グレン・ヨンキン 1,672,454票(51%)
民主党 テリー・マコーリフ 1,592,652票(48%)
その他 約23,000票(1%)

11月2日の地方選挙はバイデン政権の信任投票と見なされており、バージニア州の敗北はジョー・バイデン大統領と民主党員に不安を与えた。

バイデン大統領は1年前の大統領選挙でバージニア州を制したが、物価の上昇、景気回復の遅れ、予算法案の行き詰まり、アフガニスタンからの混沌とした撤退、南部の移民問題などの影響で支持率は急落し、その影響は選挙結果にそのまま反映された。

バージニア州の民主党陣営は3日の声明で敗亡を認め、共和党陣営は歓喜に包まれた。

ヨンキン氏は勝利演説で、州を変革するための取り組みを速やかに開始すると誓った。「私たちは連邦政府ではなく、州の住民のために働きます...」

ヨンキン氏は未公開株式を取り扱うカーライルグループの元共同CEOで54歳。共和党陣営は選挙活動に5,900万ドル(約60億円)以上を投じ、ヨンキン氏も莫大な個人資産をつぎ込んだと伝えられている。

民主党のテリー・マコーリフ氏は2014年から2018年まで同州の知事を務め、今年初めの世論調査では共和党に約20%の差をつけていた。しかし、支持率はここ数週間で逆転し、10月中頃の世論調査では逆に8%のリードを許していた。

バージニア州の州法は知事の連続就任を認めていない。

マコーリフ氏は敗北宣言の中で、「バージニア州は包括、開放、そして寛容への道を進んでいると信じている」と述べた。

主要メディアによると、同州の副州知事には元海兵隊員である黒人女性のウィンサム・シアーズ氏が抜擢されたという。

一方、ニュージャージー州の州知事選挙は、挑戦者の共和党員ジャック・チャッタレッリ氏が現職のフィル・マーフィー州知事に肉薄している。開票率86%の時点でマーフィー州知事が約17,000票リード。

リベラルなニューヨーク市の市長選挙は民主党の元警察官、エリック・アダムズ氏が共和党候補のカーティス・スリワ氏を打ち負かした。スリワ氏は飼い猫のギズモと投票所を訪れたが、選挙当局に立ち入りを拒否され、憤慨した。

マサチューセッツ州ボストンの市長選挙は民主党の女性候補ミシェル・ウー氏が勝利し、ボストン初のアジア系アメリカ人女性市長が誕生した。

イギリスから帰国したバイデン大統領は3日の記者会見で、「民主党員は米国のために戦う必要がある」と述べ、来年の中間選挙の重要性を強調した。

ヨンキン氏は保守政策を前面に押し出し、州が2年前に可決したクリーンエネルギー法を非難し、公開討論では中絶に反対した。また、コロナワクチンとマスク着用の義務化に反対し、チャーター・スクールを拡大したうえで、差別に関する授業を廃止すると保守層に約束した。

トランプ前大統領は3日、「メイク・アメリカ・グレート・アゲイン(MAGA)運動はこれまで以上に大きく、強くなった」と述べ、共和党支持者に感謝した。「偉大な共和党員は力を発揮し、グレン・ヨンキンを州知事に押し上げました...」

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