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▽ベネズエラの国営石油会社PDVSAは2月、日量93万4465バレルの石油と燃料を輸出した。
米石油大手シェブロンのガソリンスタンド(Getty Images)

南米ベネズエラの25年2月の石油輸出量が増加し、24年11月以来の高水準となった。現地メディアが4日に報じた。

しかし、トランプ政権は4日、米石油大手シェブロン社によるベネズエラ産石油の輸出許可を打ち切ると発表。これにより、ベネズエラの石油産業は再び行き詰まる可能性が高まった。

カリフォルニア州に本社を置くシェブロンは米政府によるベネズエラ制裁を免除され、米国内にベネズエラ産石油を輸入・販売することを許可されている。

世界最大の石油埋蔵量を誇るベネズエラの石油産業は第1次トランプ政権時代の経済制裁で行き詰まった。

シェブロンは1月、ベネズエラで生産した石油の30%以上を米国に出荷した。

米財務省が5日に公表したライセンスのデータによると、シェブロンは4月3日までにベネズエラからの輸出を停止する必要がある。

ベネズエラの国営石油会社PDVSAは2月、日量93万4465バレルの石油と燃料を輸出した。中国は最大の取引相手であり、日量約50万3000バレルを受け取った。

米国は23万9000バレルで第2位。次いで欧州が6万9200バレル、インドが6万8000バレルとなっている。

シェブロンの共同企業体からの米国などへの輸出は1月の29万4000バレルから25万2000バレルに減少した。

深刻なエネルギー危機に見舞われているベネズエラの同盟国キューバは4万2000バレルの原油と燃料を受け取った。

メタノールや尿素などの石油副産物の2月輸出量は31万5000トン輸出。1月は36万トンであった。

ベネズエラは世界最大の石油埋蔵量を誇り、かつては南米最大の経済大国であった。しかし、その経済は米政府による制裁とマドゥロ氏の後先考えないバラマキ政策で急速に悪化。GDPはマドゥロ氏が就任した2013年以降、右肩下がりとなり、2021年には10年前の2割以下に落ち込んだ。

現在のGDPはピーク時の4分の1となり、その結果、800万人近くが国外に流出。その多くが他の中南米諸国を経由して米国への移住を目指している。

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