▽ベネズエラ政府は先週末、米国から強制送還されるベネズエラ移民を受け入れることで合意したと明らかにしていた。
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ルビオ(Marco Rubio)米国務長官は18日、ベネズエラが米国から強制送還される自国民を受け入れない場合、追加制裁を科すと警告した。
ルビオ氏はX(旧ツイッター)への投稿で、「マドゥロ政権がこれ以上の言い訳や遅滞なく、一貫して強制送還便を受け入れない場合、米国は新たな、厳しい、エスカレートした制裁を科すだろう」と書いた。
ベネズエラ政府は先週末、米国から強制送還されるベネズエラ移民を受け入れることで合意したと明らかにしていた。
中米エルサルバドル政府は16日、米国から強制送還されたベネズエラの麻薬ギャング「トレンデアラグア」のメンバー200人以上が到着し、刑務所に収容されたと明らかにした。
ベネズエラ政府はこの送還・収容を非難していた。
トランプ政権は1798年に制定され、第2次世界大戦中に日系人の強制収容で使われたことで知られる敵性外国人法に基づき、トレンデアラグアの構成員をエルサルバドルの警備厳重な刑務所に送った。
米政府はこの受け入れの対価として、エルサルバドル政府に600万ドルを支払う予定である。
トレンデアラグアはベネズエラ北部アラグア州の刑務所で創設されたギャング。ベネズエラ当局は23年、この組織を解体したと発表したが、幹部の行方は分かっていない。
米国務省は先月、トレンデアラグアを含む中南米の8つの麻薬カルテルを「外国テロ組織」に指定した。
ベネズエラは世界最大の石油埋蔵量を誇り、かつては南米最大の経済大国であった。しかし、その経済は米政府による制裁とマドゥロ氏の後先考えないバラマキ政策で急速に悪化。GDPはマドゥロ氏が就任した2013年以降、右肩下がりとなり、2021年には10年前の2割以下に落ち込んだ。
現在のGDPはピーク時の4分の1となり、その結果、800万人近くが国外に流出。その多くが他の中南米諸国を経由して米国への移住を目指している。
近年米国に流入した移民の大半がベネズエラ人であった。その多くが長引く経済・政治危機に不満を募らせ、母国を離れた人々である。