スポンサーリンク
▽トランプ政権は不法滞在とみなされた移民の本国送還を進めている。
2025年4月4日/エルサルバドル、中部テコルカの刑務所(Getty Images/AFP通信)

連邦最高裁判所は7日、トランプ政権に対し、誤ってエルサルバドルに強制送還されたエルサルバドル人男性を連れ戻すよう求めるメリーランド州裁判所の命令を一時差し止めた。

メリーランド州地裁は4日、このエルサルバドル人男性を3日以内に米国に連れ戻すよう命じていた。

トランプ政権は先月中旬、1798年に制定され、第2次世界大戦中に日系人の強制収容で使われたことで知られる敵性外国人法に基づき、ベネズエラの麻薬組織トレンデアラグアの構成員約250人をエルサルバドルの刑務所に送った。この中にメリーランド州の男性が含まれていた。

先月末にはエルサルバドルのギャング「マラ・サルバトルチャ(通称MS-13)」のメンバーとされる17人をエルサルバドルに強制送還している。

最高裁のロバーツ(John Roberts)首席判事は男性の強制送還の合法性に異議を唱える同氏とその家族の訴えを受け、7日中の帰還命令を一時停止した。

政府は労働許可証を取得し、合法的に米国に住んでいたエルサルバドル人男性を強制送還したと認めている。

しかし、政府はこの男性がMS-13の構成員であるとして、送還を正当化した。

メリーランド州地裁は審理の末、「強制送還を正当化する証拠がない」と裁定した。

また同地裁は政府に対し、7日の午後11時59分などに男性を連れ戻すよう命じた。

司法省は7日、最高裁に提出した書類の中で、「男性は行政上の誤りによってエルサルバドルに強制送還されたが、遅かれ早かれ送還される予定であった」と主張した。

男性はMS-13のメンバーであることを否定。男性の家族は米国籍を取得している。

MS-13はエルサルバドルに拠点を置く中米最大のギャング。構成員は数万人と推定され、長い間、同国の広い範囲を支配し、殺人や強盗を繰り返してきた。

米国務省は2月、MS-13やトレンデアラグアを含む中南米の8つの麻薬組織を外国テロ組織に指定した。

トランプ政権は不法滞在とみなされた移民の本国送還を進めている。

アフィリエイト広告
スポンサーリンク