◎軍政と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」は昨年4月から首都ハルツームなどの支配権を争っている。
スーダン、首都ハルツーム、軍事政権に抗議するデモ(Getty Images)

米財務省が1月31日、壊滅的な内戦に見舞われるアフリカ北東部・スーダンの軍政と対立する組織とつながりのある3企業に制裁を科した。

軍政と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」は昨年4月から首都ハルツームなどの支配権を争っている。国連はこの内戦で避難を余儀なくされた市民が1000万人を超えたと推定している。

内戦は西部ダルフールに拡大。部族間抗争を後押しし、市民数千人が殺害されたり、餓死したと推定されている。

米財務省はRSFのダガロ(Mohamed Hamdan Dagalo)司令官とつながりのある銀行と2つの株式会社を制裁リストに追加。米国内の資産と事業体を凍結、米国民との取引を禁じた。

それによると、2つの株式会社は金取引で利益を上げ、RSFの活動を支援しているという。

このうち1つはRSFが運営し、米国の制裁対象になっている別の軍需企業の収益源になっているようだ。

米財務省はダガロ氏の兄弟やRSFを支援しているとされる元外相にも制裁を科した。

国連はこの内戦で少なくとも1万2000人が死亡したと推定しているが、地元の人権団体はこれをはるかに上回る犠牲者が出ていると指摘。国際移住機関(IOM)は1070万人以上が避難を余儀なくされたと報告している。

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